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世界反米ジョーク集 [ジョーク本]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

早坂 隆 著の「世界反米ジョーク集」を読破しました。

先日の「世界の紛争地ジョーク集」に続くジョーク本です。
2005年、213ページの本書は「イラク戦争」の時期のジョークが中心で、
中東に取材に訪れていた著者が蒐集したブッシュ大統領が主人公のジョークです。
米国を「叩く」のでもなく、「こきおろす」のでもなく、「笑う」とまえがきに書かれた本書。
日本にいてはわからない視点で、傲慢かつ、独善的な米国を風刺します。

世界反米ジョーク集.jpg

早速ですが、「アメリカンドリーム」というジョークはこんな感じ・・。

アメリカは自由とチャンスの国であり、かつてのイラクのような独裁国家とは違う。
どんな人間でも大統領になれるチャンスのある国なのだ。
ブッシュ大統領が自らそれを証明したではないか。

「演説の効用」というジョークだと・・

合衆国大統領の演説は、しばしば若者に大切なことを教える。
リンカーン大統領の演説は、世界中の若者に民主主義を教えた。
ブッシュ大統領の演説は、世界中の若者に勉強の必要性を教えた。

と、このように、基本的にはブッシュ大統領は「頭が悪い」というのが前提のようです。

bush_phone.jpg

呑兵衛のヴィトゲンシュタインのお気に入りは次のジョークです。

ブッシュ大統領がとある酒場へと入った。
カウンター席に座ったブッシュの右隣の客がバーテンに向かってこう言った。
「ジョニー・ウォーカー、シングル」

johnnie-walker-black-label.jpg

続いて左隣の客がこう言った。
「ジャック・ダニエル、シングル」

JackDaniels.jpg

バーテンがブッシュに向かって聞いた。
「お客さまは?」
ブッシュはニヤリと笑みを見せて答えた。
「ジョージ・W・ブッシュ、既婚」

George W. Bush.jpg

世界の紛争地ジョーク集」にもあった食人族を使ったジョーク。

米国人の人類学者が食人種の村を訪れて調査をしていた。
ある日、彼はイラクで起きている戦争について村人たちに話をした。
すると村人たちは眉をひそめ、口を揃えて彼に聞いた。
「そんなに大量の人肉をどうやって食べるのですか?」
人類学者は苦笑いしながら答えた。
「米国人はそんな野蛮なことはしません。殺した敵の肉など食べませんよ」
村人たちはさらに驚いて囁きあった。
「食べもしない敵を殺すなんて、米国人というのはなんて野蛮な人種なんだろう」

Iraq War.jpg

良いジョークですね。
本来、自然界の動物は食べるために殺す。
しかし米国に限ったことではなく、人間は紛争や憎しみ、お金の為に殺すんですね。

「世界最強の軍隊」というジョークも面白い。

世界のどこの軍隊が最も優れているのかを決めるコンテストが行われ、
ドイツ軍とロシア軍、米軍が参加した。
競技内容は1羽のウサギを森に放して、それを早く捕まえた軍が優勝というもの。
まず、ドイツ軍が挑戦し、森の面積、木と土の種類、ウサギの習性等を精密に分析し、
1週間後に見事、ウサギを捕獲することに成功した。
次にロシア軍が挑戦。彼らは森に火をつけて焼き払い、
僅か3日で焼け野原からウサギの死体を発見した。
最後に米軍が森の中に入って行ったが、たった2時間ほどで戻って来た。
手には滅多打ちにされて叫び声を上げ、首根っこを掴まれた一匹のアライグマがいた。
競技審査員が疑問に思って聞いた。
「それはどう見てもアライグマではないですかな?」
そこで米国人はアライグマの顔をじっと睨むと、アライグマが言った。
「いえいえ、私はウサギです! 私はウサギです!」

Raccoon-Soldier.jpg

米軍の非道さを物語ったジョークをもうひとつ紹介・・。

イラク人の親子が雌羊を買いに市場へと出かけた。
父親は手頃な雌羊を見つけると、羊の身体中を手で撫で、乳房を丁寧に揉み、つまみ、
頭の先から尻尾、穴という穴まで詳しく調べた。
「雌羊を買う時はこうやって良く調べるんだ。悪い羊を買わないようにな」
それから数日後、息子が父親の所に慌てて駆け込んできた。
「お父さん。大変だ!すぐ来てよ!」
息子は続けた。
「米兵がやって来て、お姉ちゃんを納屋の裏へ連れて行ったよ。
買って行くかどうか、調べてるみたい」

Iraq woman_weeps.jpg

米国の外交政策を皮肉ったジョークも・・。

米国とイラクの首脳が今後のイラクの復興政策について話し合い、
長い議論の末、両国が協力し合うが、あくまでもイラク人が中心となる米国案が採用された。
以下は、その要領である。
①戦後政策について大きな問題はイラク人が決定し、小さな問題は米国人が決定する。
②何が大きな問題で、何が小さな問題かは米国が決定する。
③具体的には、経済政策、外交態度、行政の実施など微細な問題は米国が決定する。
一方、地球外生命体からの侵略、大洪水などの不測の天変地異のような
大きな問題については、イラク人がこれを解決する。

The Day the Earth Stood Still.jpg

後半は、「悩めるアメリカの内側」と題した、国内問題にまつわるジョーク集です。

米国人とフランス人が話をしていた。米国人が言った。
「私は米国人として生まれたことに誇りに思っている。
だから最後まで米国人として生き、そして米国人として死にたいね」
それを聞いたフランス人がこう答えた。
「しかしね、あんたには向上心ってものがないのかい?」

sarkozy-bush.jpg

フセイン大統領が誘拐されたジョークが「世界の紛争地ジョーク集」ではありましたが、
本書で誘拐されるのは、やっぱりブッシュ大統領です。

ニューヨークの街をクルマで走る青年。信号待ちをしていると見知らぬ男が・・。
青年は窓を開けて聞いた。
「どうかしましたか?」
「ニュースを見ていないのかい? ブッシュ大統領がテロリストに誘拐されたんだよ。
100万ドルを払わないと、大統領にガソリンをかけて火をつけるって言っている。
だからこうしてクルマを回って寄付を集めているのさ」
青年は驚いて聞いた。
「で、どれくらい出せばいいのかな?」
男は答えた。
「まぁ、5リットルから10リットルくらいで十分だよ」

George W. Bush holds onto his umbrella during a rainstorm.jpg

「人間の矛盾」というジョーク。

人間はしばしば矛盾を冒す生き物である。
それはファストフード店にいる米国人を見れば一目瞭然である。
彼らはダブルチーズバーガーとポテトのLサイズ、
そしてダイエットコークを注文するのだ。

Burger and fries with diet Coke.jpg

ある男が娘の誕生日にバービー人形をプレゼントするためにおもちゃ屋を訪れた。
男は店員に聞いた。
「どんなバービー人形があるのかな?」
「いろいろありますよ。この舞踏会へ行くバービーは19ドル、テニスをしているのは20ドル、
海水浴へ行くバービーは21ドル、離婚したバービーは445ドルとなっております」
「ちょっと待って。どうして離婚したバービーだけそんなに高いんだい?」
店員はニヤッと笑って答えた。
「離婚したバービーには慰謝料で取った家と車とボートがセットになっておりますので」

The Divorced Barbie Doll.jpg

本書はジョーク集ではありますが、実は2001年9月11日の「同時多発テロ」によって、
見えざる敵であるテロリストに対する戦いが始まった経緯から、アフガニスタン空爆、
そして「大量破壊兵器を保有している」イラクとの戦争について、章ごとに解説します。
しかしコレはなかなか辛辣なものであり、本書の1/3以上は占めているでしょうか。
そういう意味では、213ページほどはジョークが掲載されていないと言えますが、
なぜ反米国家が存在するのか・・を楽しく勉強できる一冊であるとも言えるでしょう。

ブッシュからオバマへと大統領も変わり、ウクライナ問題もニュースで大きく取り上げられ、
ちょうど国賓として来日するというタイミングですが、
アメリカ=善、ロシア=悪・・といった日本の報道姿勢に疑問を持つことも大事なのでは・・。
国際的な視野で見るということでは、「世界の日本人ジョーク集」もかなり気になりますが、
先日「おかしなジパング図版帖」のコメントで教えていただいた、「ニンジャスレイヤー」。
早速、「ネオサイタマ炎上1」を独破して、「ネオサイタマ炎上2」を読んでいるところです。



米国人著者による「サイバーパンク・ニンジャ活劇小説」で、
短編ですから、気楽にちょこちょこ読めるところが良いですね。
「カチグミ・サラリマン」とか、「クローンヤクザ」など固有名詞が笑えます。
そのうち、"ど~も"ではなく、"ドーモ"と書いてしまうかも・・。







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世界の紛争地ジョーク集 [ジョーク本]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

早坂 隆 著の「世界の紛争地ジョーク集」を読破しました。

過去に「ヒトラー・ジョーク」、「スターリン・ジョーク」と紹介しているジョーク集。
ジョークというのはその対象(ネタ)の本質がわかっていて初めて笑えるものですが、
ヒトラーにしてもスターリンにしても、ナチス、ボルシェヴィキについて
ある程度理解しているからこそ楽しめたジョーク集でした。
2004年に出た200ページの本書は、タイトルどおり「世界の紛争地」です。
世界中で起こっていた紛争をどれだけ理解しているのか試される気もしますね。
前回のようなシンドい大作を読んだ後には、そんな本でリハビリが必要です。
それにしても「悲しみの収穫」、アクセス数が凄いなぁ・・と思っていたら、
「Yahoo!ニュース Buzzコーナー(口コミ?)」で取り上げられていたようです。
Twitterでも結構、呟かれたようですが、む~、Yahoo! 恐るべし・・。

世界の紛争地ジョーク集.jpg

著者は中東や東欧を中心に取材活動をしているルポライター。
本書のジョークは現地蒐集がほとんどのようで、各国のジョークだけでなく、
その国の紛争状況についても端的に解説しています。

最初の「紛争地」はイラク・・。
本書の出版時にサダム・フセインが捕えられるかという時期ですね。
そんなイラクのジョークを紹介してみましょう。

ある時、サダム・フセイン大統領が何者かによって誘拐された。
数日後、犯人グループから大統領宮殿に脅迫電話がかかった。
「いますぐに100万ドル用意しろ。
さもなければ大統領を生かして帰すぞ」

Saddam Hussein.jpg

続くバレスチナのジョーク解説では、イスラエルとの泥沼の紛争下でも
決してジョークはなくならず、笑いの粒子は戦火でも砕けないとして、
第2次大戦下での英国のエピソードを紹介します。

ロンドンのとあるデパートがドイツ軍による爆撃を受けた時のこと。
翌日にはデパートの壁にこのようなポスターが・・。
「このたび入口を拡張いたしました」

Bombs Hit London Stores 1940.jpg

また、戦時下の日本でも街のあちこちで見られた張り紙。
「足らぬ足らぬは、工夫が足らぬ」
そして当時、この張り紙の「工」を塗りつぶすのが流行ったそうな。。

tarinu.jpg

イスラエルのユダヤ人ジョークにトルコ、シリアのジョークと続き、
アフガニスタン、レバノン、イランとアラブ中東ジョークが連発します。
では戒律の厳しそうなイランのジョークをひとつ・・。

ある結婚前のカップルが道を歩いていたら、突然、女性の方が叫んだ。
「いけない! 前からお父さんが歩いてきたわ。父はとっても厳しい人なの。
あなた急いでどこかに隠れて!」
すると男は言った。
「大丈夫。バレやしないさ。僕に妙案がある」
「どうすればいいの?」
「僕をきみの弟だってことにすればいい」

Iranian-police-women.jpg

ロシアのジョークは一発目からスターリン関連です。

酔っ払いが酒場でこう叫んだ。
「スターリンの大馬鹿野郎め!」
すぐさまやって来たKGB(NKVD)の手によって酔っ払いは取り押さえられた。
「ちくしょう! 俺が何をしたって言うんだ!」
「機密漏洩罪だ」

Stalinator.jpg

中東と違って「酒のネタ」が多いのがロシアジョークの特徴ですね。
エリツィン大統領も呑兵衛で有名だったらしく、当然ネタになります。

エリツィンとその息子が喋っていた。
息子「お父さん、酔っ払うってどういう感じなの?」
エリツィン「そうだな。そこにコップが2つあるだろう?
それが4つに見えたら酔っ払っているということだ」
息子「なるほど。でもお父さん、コップは1つしかないけど?」

Boris Yeltsin.jpg

エストニア、リトアニアとバルト三国のジョークに続いて、同じく旧ソ連のアルメニアのジョーク。

問い:共産主義者とは何か?
答え:マルクスとレーニンの著作を読んだ者のこと
問い:それでは反共主義者とは?
答え:その著作を理解した人のこと

The State and Revolution.jpg

チェコでは「金髪娘=性に開放的」というイメージのジョークが多いようで、
なかなかエロ楽しいのもありました。

中年看護婦 「あの202号室の患者さん。ペニスにアダムって入れ墨してるのよ」
若い看護婦 「あらそう? 私が見たときにはアムステルダムって書いてあったけれど・・」

ヴィトゲンシュタインは笑うまでに7秒かかりましたが、みなさんいかがでしょうか??
コレはアルファベットでもカタカナでもイケるところが素晴らしいと思います。
そしてコレだけ書いても、「え~、わかんな~い[黒ハート]」とかのたまう女の子が好きです。。

Czech Nurse.jpg

ハヴェル大統領は30代の若くて金髪の女性と結婚したことで、やっぱりネタに・・。

ある日ハヴェル大統領が新妻に言った。
「なぁおまえ、たまには料理をしてくれないか?
そうすれば公邸料理人をクビにできて、出費が減るんだよ」
「いいわ、わかったわ」
またある日ハヴェル大統領が新妻に言った。
「なぁおまえ、たまには掃除をしてくれないか?
そうすれば公邸の掃除婦たちをクビにできて、出費が減るんだよ」
「いいわ、わかったわ」
数日後、新妻がハヴェル大統領に言った。
「ねぇあなた、少しは夜の生活も頑張ってくださらない?
そうすれば公邸のガードマンたちをクビにできて、出費が減るわ」

Václav Havel and his wife.jpg

ポーランド、ハンガリー、ルーマニアの東欧ジョーク。
若干、自虐的なジョークが多いように感じます。
その中からルーマニア・ジョークをひとつ。

食人族の族長が黒海に面したリゾート地、コンスタンツァへやって来た。
浜辺で寝っころがっている人々を見た族長は驚いてガイドに聞いた。
「いったいこれは何をしているんだ?」
「何をって? ビーチでのんびり寝ているだけですよ」
「何のために?」
「肌を焼くんですよ」
族長は不思議そうな顔をして、こう聞いた。
「ルーマニア人は生じゃ美味しくない?」

Constanța girl.jpg

まだまだマケドニアにアルバニアのジョークまで出てきます。
特にアルバニアは先日、「アルバニアインターナショナル」という本を読んで勉強しましたが、
本書の解説でも1990年まで鎖国政策をとり、国策として「ネズミ講」、
80年代後半までヨーロッパでTVのカラー放送がなかったのはアルバニアとルーマニアだけ・・。
そして現在でもこの地域で最も発展が遅れている国の一つとして、
「似た者同士」や、「最下位争いのライバル」として、笑い飛ばされているそうです。



もの悲しいアルバニア軍ジョークがいくつか紹介されていますが、
飛行機ネタを紹介してみましょう。

アルバニア初の国産飛行機がついに完成した。
国民は大いに喜んだが残念なことに、初フライトで墜落してしまった。
翌日の新聞はこの事件をこう報道した。
「アルバニア1号機、あえなく墜落。死者は100人を超える模様。
原因は石炭の不燃・・・・」

Albania Lips.jpg

この後、セルビア、クロアチア、ボスニア、コソヴォと旧ユーゴの紛争地ジョーク。
ジプシー(ロマ)、クルド人、北朝鮮、ミャンマー、カンボジア、モンゴル、中国などが登場します。
第2次大戦後に紛争地となったことがある国々のジョーク集ということですね。

それでもまぁ、なかなか良くできたジョーク集ですね。
「笑いのツボ」は個人それぞれですから、どれが最高などというつもりはありません。
古くはスターリン時代から、サダム・フセイン時代までの解説は勉強になりますし、
なによりもジョークで学ぶっていうのは、実に楽しめます。
シリーズの「世界の日本人ジョーク集」、「世界反米ジョーク集」も読んでみたくなりました。







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へんな商標? [ジョーク本]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

友利 昴 著の「へんな商標?」を読破しました。

なにかの拍子に気になってしまった本書。
2010年に出た192ページの単行本で定価1500円です。
まえがきでは年間11万~12万件も出願されるという登録商標とはなんぞや??
と、簡単に解説し、さまざまな名商標、珍商標を集め、
その登録に至った事情や権利の強弱、商標制度の課題をわかりやすく考察しよう
という趣旨であることが述べられます。
今回、記念すべき500回目の記事ですが、300回400回とジョーク本ですし、
こういうタイミングの巡り合わせなんでしょう。
そんな話はさて置いて、早速、行ってみましょう。

へんな商標.jpg

一発目に登場する商標は、『1・2・3・ダァーッ』。
2002年に登録された、この有名な掛け声。。
権利者は「インタナショナル・エンタテイメント・エージェンシー」で、
アントニオ猪木の肖像権などを管理する資産管理会社です。
普通、商標と聞くと、商品名とか、ロゴマークを想像しますが、
いきなり「掛け声」で始まるところが、本書も只者ではないですね。

123_Daaa.jpg

「あの人の意外な商標」というのがこの第一章で、続いて『デヴィ夫人』とか、
イチロー』、『どこでもドア』と続きます。
1992年に『新・民主党』が登録されますが、権利者は中松義郎という方です。
東京に住んでいる方なら誰でも知っているであろう大発明家の「ドクター中松」ですね。
面白いのは出願日1989年というのが、管直人らが今の民主党を結成する7年も前・・。
当選したこともないのに、さすが考えることが凡人とは違います。

Dr.nakamatsu.jpg

2009年に東映が登録したのは、『仮面サイダー』です。
飲料メーカーとの協業によるサイダーの商品名だそうですが、全然、知りませんでした。
ショッカー戦闘員はなかなか良い図柄ですね。

kamen cider.jpg

第二章は「その商標を取る意味は?」で、まずは『へっ』。
審査において拒絶査定とされたものの、コレに不服を申し立てた菊水酒造。
「『へっ』は人が驚いた時などに発する言葉の一つで、ちゃんと意味がある」。
そして3年後に登録されますが、特に『へっ』ていうお酒があるわけじゃなさそうです。

1935年には『ルナヨシナ』が登録・・。
時代が古くて右から読むんですね。

National.jpg

有名な権利者では任天堂の『Vii』があります。
大ヒット商品である『Wii』のインチキ商品対策によるものですが、
実際は『Vii』だけでなく、『Mii』とか『Yii』とか、17種類も登録済み。
『G-SHOCK』のカシオ計算機も、『A-SHOCK』から『Z-SHOCK』まで、
アルファベット26文字を登録しているそうです。

また、インチキ商品は商品名だけでなく、そのブランド(企業)名もパクるものです。
となれば『リニー』を登録したのは、「ソニー(SONY)」です。
もちろん『SOMY』や、『ZONY』も商標登録していますが、
ニセモノ大国中国では『SQNY』のラジオや乾電池が売られているのでした。

sqny.jpg

任天堂の『ファミコン』は一筋縄とはいきません。
それは1979年にシャープがオーブンレンジ『ファミコン』を発売していたからです。
結局1985年に任天堂がシャープから商標を譲渡されたそうですが、買取額は不明なり。
本書ではこの『ファミコン』以外、商品が載っていないのが惜しいですね。

シャープ レンジ ファミコン.jpg

1945年の戦時中登録には、あの『ヒロポン』が・・。
2001年登録の『ゴリラの鼻くそ』は、上野動物園近辺で良く売っていますね。
最近は「ゴリラの鼻くそアイス」とか、「パンダの鼻くそ」なんてのも続々発売中だとか。。
ヴィトゲンシュタインは食べる勇気がありません。

ゴリラの鼻くそアイス_パンダの鼻くそ.jpg

第三章は「それどんな商品だよ!」。
ある意味、本書のメインとなる章でありますが、
最初の商品はコチラ。『草刈機まさお』。
筑水キャニコムが1997年に登録した、二枚目の草刈機です。

kusakariki masao.jpg

そういえば今年、マキタ草刈り機のCMが突然流れてきて、大笑いしました。
草刈正雄本人がタキシード姿で爽やかダンディに草を刈るCMです。



同じ筑水キャニコムが2005年に登録した『草刈機まさお』の後継機は、
1000/masao』。
・・・・ど~も、草刈は関係なく、「まさお」ブランドが確立しているようです。

1000masao.jpg

2004年にセパレーター協同組合が登録したのは、『梁ポッター』です。
ワーナー・ブラザースから異議申請が提起されたものの、無事、却下された逸品。。

hari Potter.jpg

男前豆腐』も出てきました。
近所のスーパーに売っていて、何度か買ったことがあります。
確かに購買意欲をそそるネーミングですねぇ。

男の3連チャン 男前豆腐.jpg

第四章「勘違いされちゃうだろう!」で気になったのは、『切腹最中』ですね。
切腹っていうのは、映画やドラマみたいに腹切ってバッタリ死んでしまうわけではなく、
腸が飛び出して、介錯してもらわなければ痛さにのたうつ、実にグロい行為です。
そんな腹から臓物が飛び出したような商品が『切腹最中』です。
「切腹さいちゅう」ではなく、「切腹もなか」。
新橋の名物だそうですが、一度もお目に掛かったことがありません。おかしいなぁ。

Seppuku Monaka.jpg

1952年に出願された「ほも」も良いですねぇ。
トンボ鉛筆が昭和27年に発売した最高級鉛筆「HOMO」の商標で、
その由来は英語の「Homogeneous(均質な)」から来ているそうです。
しかし徐々に「ホモ」と言えば「同性愛者」ということになり、衰退。。

Tombow_HOMO.jpg

本書ではその他の「ホモ商品として、「ホモ牛乳」に、「ホモソーセージ」を挙げていますが、
確かに子供の頃、飲んだり食ったりした記憶が・・。

homo sausage_homo milk.jpg

最後の第五章は「その商標に逸話あり」。
ミッキーマウスに良く似たシルエットの『Lucky Mouse』。
当然のようにディズニーからクレームが付いて、権利消滅します。
そして『ミッキーランド/MICKYLAND』にもディズニーは黙っていません。
登録無効を求める主張は、
「『ミッキー』はミッキーマウスの略称として広く知られている」、
「『ランド』も開園以来、ディズニーランドへの連想性が強い」という横暴なもので、
それでは「ミッキー吉野」や、「よみうりランド」の立場がないじゃないか・・と。
最終的に特許庁はディズニーの主張を退けるのでした。
にしても、ディズニーは世界中で何勝何敗なんでしょうね??

china_MICKY.jpg

HOUND DOG』はメンバー間のゴタゴタによって、商標出願争いを繰り広げています。
結果として特許庁は誰の申請も認めず、
「6人組のバンドとして知られているのだから、6人全員の承諾が必要」と、
「商標登録をしたければ、仲直りをしなさい」と諭された形に・・。

本書では「ff(フォルテシモ)」等のヒット曲で知られるロックバンドとして紹介されていますが、
パッと思い浮かぶのは、1982年の「浮気な、パレット・キャット」ですね。
ヴィトゲンシュタインはHOUND DOGを一度だけライブで観たことがあります。
たぶん、1981年の日比谷野音での「100円コンサート」だったと思いますが、
今でいうところの「ジャパン・ロック・フェス」みたいなもんです。
中学生だったから、100円でいろいろなバンドが観れて嬉しかったですね。
他にはシーナ&ザ・ロケッツとか、ARB、トリはアナーキーだったような・・。
昔、カラオケ歌いましたが、今聞くと、ちょっと恥ずかしい。。



本書の大トリを飾るのは、コチラ、『KUMA』です。
もう説明するのは野暮ってもんですね。
「クマ」なのに、どうしても「クーマ」と読んでしまうあなたは、負けています。
面白いのはコレ、OKなんですよ。

kuma.jpg

いや~、笑った、笑った。。
嘘八百」や、「戦う広告」にも通じるところがあり、実に楽しめました。
特に『草刈機まさお』の次に、『1000/masao』が出てきたときには。。

今回、取り上げなかったものの、楽しめた商標を以下に記してみます。
チンチンシェイク』、『貼っといて!Cool』、『のどちん子』、『シャツを着たケーキ』、
ねまきを着たりんご』、『セフレ』、『お魚くわえたどら猫』、『メタボニート』・・。
どんな商品なのか?? 想像するのも楽しいですが、あくまで商標であって、
全て商品化されているわけではありません。
ですから、著者によるグダグダな推理が、本書の読みどころでもあるんです。

10月に第三章のタイトル「それどんな商品だよ!」として、文庫化されたようです。
ページ数も増えて、増強改訂版なのかもしれませんが、
とりあえず、続編の「へんな商標?2」を読んでみます。



と、いつもなら終わるところですが、そんな悠長なことは言ってられず、
勢い余って「へんな商標?2」も読んでしまいました。。

へんな商標2.jpg

一発目は『鉄子の部屋』。。
1992年に登録され、指定商品は清涼飲料ですが、なんなんでしょう??
著者は「鉄骨飲料」大ヒットしていた時期だ・・と推測しています。
この「徹子」ならぬ、「鉄子」って、今では鉄道女子の俗称でもあるんですねぇ。
愛称だと男性の場合は「鉄ちゃん」ですが、女性形もあるんでしょうか?



続いて『カレーなる一族』。
株式会社オリエンタルのカレールーのようですが、ちょっと調べてみたら、
あの田代まさしがやっていたカレー屋さんが「カレーなる一族」でした。
やばいネタだな。。

tashiro.jpg

同じカレーでは『18禁カレー』が登場。
これは去年、どこかのスーパーで見かけて驚いたことがあります。
本書でもどこらへんが18禁なのか??
もしかしたら具の形があんなことやこんなことになっているのかも・・と
心配しつつも、購入して食した結果、超激辛カレーであることが判明したそうです。
amazonでも売ってますよ。大人の方はチャレンジしてみてはどうでしょうか。



モッコリホラーズ』も危険な商標名です。
「モッコリ」がどのように「ホラー」なのかを著者は冷静に検討します。
夜道、会社帰りのOLの目の前に、ロングコートの中年男性が立ちはだかる。
おもむろにコートの前をはだけると、そこには・・
モッコリ・・・。
ギャ~~!
現実には踏んづけてもすぐに元の形に「モッコリ」と戻る、お化け人形なのでした。

モッコリホラーズ.jpg

第三章では「昔のへんな商標」と題して、明治大正などの古い商標を紹介。
薬剤なのに単なる『エロ』とか、薬剤なのに『悪魔祓』、
馬鹿石鹸』に、『強力殺虫粉 絶滅』などなど。まさに「嘘八百」の世界です。

後半のお気に入りは『熟女ライス』です。
権利者はソフト・オン・デマンドと、どこかで聞いたことのある会社だと思ったら、
AVメーカーでした。うぇ~、知ってたのが恥ずかしい。。
いわゆる「レンジでチンするごはん」なわけですが、
どのあたりが「熟女」なのかというと、前年収穫の「古米」なんだそうです。
しかしパッケージには「アダルト米」、そして「今が食べ頃・・」がソソラレます。 
でもやっぱり「新米」のほうが良いなぁ。つやつやしてて。。お米の話ですよ。

adult rice.jpg

吉本興業が販売差し止めを喰らった『面白い恋人』と、なぜかOKな『黒い恋人』など
まぁ、他にも紹介したいのがあるんですが、
あんまり書き過ぎると著者の方に怒られそうなので、この辺で・・。
それでも最後にひとつだけ・・、
先の『まさおブランド』で有名な??筑水キャニコムが1997年に登録した乗り物、
その名も『駆動静香』。

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ちゃんちゃん。







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嘘八百 -明治大正昭和変態広告大全- [ジョーク本]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

天野 祐吉 著の「嘘八百 -明治大正昭和変態広告大全-」を読破しました。

最近、日本における第2次大戦、太平洋戦争の勉強という意味ではなく、
大正から昭和の広告だとか、生活用品だとかに興味があって、いろいろ調べています。
本書はそんな勉強向けの一冊で、著者はコラムニスト、または
雑誌「広告批評」の主宰としても有名な天野さんです。
「1990年代に大きな話題を呼んだ、『もつと面白い廣告』と『嘘八百』シリーズ(全四巻)から、
著者が選び抜いた“変態”広告の傑作を一冊に。」
という内容の2010年に出た317ページの文庫です。
とても面白かったので、今回、感想を書いてみました。

嘘八百.jpg

通常の「はじめに」にあたる「前口上」では、
「優れた広告は全て嘘であり、受け手のほうも、嘘を承知で広告を楽しんでる。
『さァさァ、お立合い、聞いてびっくり、しゃっくりが止まるよ』なんて口上を聞いて、
本気でしゃっくりが止まると思う人がいたら、その人の人生は貧しいと言わねばなりますまい」。
嘘の宝庫ともいえる明治大正昭和初期の正しい嘘広告から「正しい嘘のつき方」を学び、
嘘をつく技術の退廃した日本の文化を豊かにしよう・・という内容ですね。
それでは、ヴィトゲンシュタインが楽しんだ広告を「ヒトラー・ジョーク」や
スターリン・ジョーク」のように、いくつか紹介してみましょう。

天野 祐吉.jpg

第1章は「嘘につける薬(薬品)」の広告です。
明治時代の人々も「にきび」やら、「毛生え薬」やら、気になるのは現代人と同じ。
毛のはへる香油」、「老人に黑き毛がはへるとは不思議なり」。
広告の下には著者によるユーモアたっぷりの突っ込みが入っていて楽しめます。

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明治42年(ヴィトゲンシュタインのお祖父ちゃんが生まれた年)の広告は
「良薬にして口に甘し」の浅田飴。へ~、浅田飴って古いんですねぇ。
たんせきに浅田飴 すきはらにめし」というフレーズがなんとも・・。

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昭和4年には「喜びに沸く 不死薬が発明さる」。
こんなのが掲載されているのは「東京朝日新聞」です。怪しいなぁ~。東スポみたい。

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肺、胃腸を患んだ極度の悲観から極度の楽観への導きは
中島の征露丸ですが、昔は日露戦争でロシアを征服したから『征露丸』。
太平洋戦争に負けて、いまの『正露丸』になったそうです。知らなかった。。
しかし下痢だけでなく、肺や胃にも効くんですね・・。

今では三歳の童児にすら感激的な親しさを以て迎へられるる仁丹
仁丹の全身像、というか下半身初めて見ました。スタイル抜群です。

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「男女毛深い方に・・脱毛剤ラベル」。昭和7年の「文藝春秋」の広告です。
タツタ三分間でスベスベと玉の肌になりました」という女の子の絵。。
どんだけ毛深いんだよ・・。熊じゃないんだから・・。

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「川添博士 乳の出る薬」も良いですが、「男女やせ薬」は、
男女ともふとりすぎはデブだ豚だと悪口され見にくいから早く治療してやせなさい」と
命令口調です。

第2章は「珍案特許(珍品・逸品)」です。
英語を知らぬと犬にもオトル 犬ですら英語がワカル」と大正時代の広告は言ってます。
「少年は今から英語を充分に勉強して置かないと今後はとても立身出世は出来ない。
本校にて発明した『特許英語暗記器』を用いて勉強すれば、コレ迄百日かかっても
覚えないものがタツタ一日で立派に覚えられる。」

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この不思議な教授法はハガキで申し込めば見本を無代進呈するそうですが、
住所が「東京市本郷区大学正門前英語通信学校」というのもイヤラシイ・・。
早い話、東大の目の前ってコトですね。。

これも凄い。「世界的大発明 病気予防器」。
胃腸病から婦人病、動脈硬化症、神経衰弱とあらゆる病気に対応。

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そして、「今日の如く世間の物騒なる時には、夜は枕元に置き、
外出の時には帯や隠しに所持して居れば、病気予防以外更に
萬一の場合、護身用具ともなる」という謎のスーパー・マシンです。

「面白いほど速く泳げる水泳手袋 『ウカール』の発明」。
昭和6年「少年倶楽部」の広告ですから、コリャ子供たちは欲しがったでしょう。。

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「男子用小便取器 菊式便器」は意味わかりませんね。
いよいよできました。寝てて小便してみたい」。
チンチンと尿瓶がゴム管で繋がって「自由自在」だそうです。

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女性向けの昭和初期の広告なら、「安い『乳バンド』」。
「盛夏の外出は、薄着ですから『乳バンド』が、ぜひ必要であります」。
ブラジャーっていつから言うようになったんでしょうかね?

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左の「奥様ズロース」もキテルなぁ。主婦の友社と有名デパート推奨です。

昭和12年にも読売新聞で「仕事の合間に英語を」。
前年には1936年ベルリン・オリンピックが開催されており、
1940年(昭和15年)は東京オリンピックが開催予定という時ですね。

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諸君!朝凉一時間を割いて立身の武器を獲よ!
オリンピツクを控えて帝都の英語熱は沸騰した!」煽ってますな。。
写真は英語猛練習中のバスの車掌さんです。

コレも好きです。「ギャング除け 貞操擁護 ドロボウ撃退器」。

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ガマ口型護身具で、「キュット オセバ ジュット デル わるもの タチマチ タイサン
というフレーズと挿絵が何とも言えません。

第3章「人には言えぬ悩みあり(性関連)」。段々、楽しくなってきました。
「いもりの黒焼き」に「淋病」、「梅毒」と今で言うエイズ対策は重要です。
そんななかで「男の悩み 早漏=早期射精」も大問題です。
恐るべき性の破産病早漏の詳細と・・」随分な言い方ですね。

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ヴィトゲンシュタインならとりあえず、左のやつを試します。
弱いお方に スッポン飴」。
いや~、スッポンは馬鹿に出来ないですよ。
中学生の時、レストランでスッポン・スープを飲んでる最中に大きくなりましたから・・。

そんな男子の悩みは早いだけではありません。古今東西、大きさも重要です。
若者よナゼ泣く? 問題の生殖器弱小 極度の哀愁より、急回転、無上の幸福へ・・」。

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いったいどんなことが書かれているのかというと、
「折角苦心勉学しても、他日妻を迎へたとて、新婚蜜月の歓楽も失望に帰し、
離婚問題が起こることになるから、生殖器発育不完全があつて泣かないものは腑抜けである。
しかしながら、泣くな若者! 医学博士が9名も実験証明推奨され、
各博覧会では名誉大金杯受領し海外までも名高い専売特許真空水治療法器を、
自分で秘密、簡単、安全に、一日一回僅か五分間づつ使用して治療すると、
忽ち驚嘆すべき理学的真空吸引力により著しき発育が現れ、
同時に神秘極まりないエンツンデユング作用により、局部性神経衰弱を復活して
機能を着々、強健旺盛ならしめ、費用少なく、時日短くて、而も効果は満点的に
弱小も強大化し、元気も溌剌となり人生が明るくなる。
此の如き超スピード的理学療法があるのに、若者よナゼ泣く?早速進んで実験されよ」

いや~、今でも通用しそう。ちなみに昭和6年の広告ですが、
この「真空水治療法器」の価格は四円八十銭です。果たして高いのか安いのか?
代引き十五銭増し」というのが、生々しいですね。

続いて「青年よ 戒心猛省せよ 不自然 手○の害」も生殖器発育不全問題です。

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「青少年時代の悪癖とも云ふべき手○は、天理に背く一種の罪悪である。
成長するに従ひ頭が悪くなり学校の成績もだんだんさがり、
入学試験にも落伍してブラブラする様になつたりするのは、多くは手○の害である」。
確かに子供の頃、やり過ぎると馬鹿になるって言われたなぁ。。
あら、コレも「真空水治療法器」の広告でした。

「男子専用珍具大安賣!!」なのは、「クッサ」じゃくて「サック」。
和名は「肉衣」です。。

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一打 金五十銭」ですが、「一打」ってどういう単位なんでしょうか?
早い話、「コンドーム1個」ってコトなのか・・? 「一発」って表現はありますけど。。

第4章は「あなたは美しくなれる(化粧品)」です。
明治38年にはもう「ライオン歯磨き」があったようですが、
米國大統領ルーズベルト氏の常用品にして・・」というのは。。

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昭和18年(1943年)にもなると資生堂の広告も悲しいですね。

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第5章「良い嘘は口に甘し(食品・咆哮品)」。
明治40年の森永の広告で、西洋菓子を作り始めた年だそうです。

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森永バナナ、フレンチメキスト、スターってどんなお菓子なんでしょう?
個人的には「マシマロー」って響きに惹かれます。

出た。「長命のできる強壮飲料 スピルカ」。

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もちろん「カルピス」ですけど、そんな効能があったとは・・。

森永も昭和14年(1939年 )になると、マシマローとか言ってる場合じゃありません。
「戦線の勇士達の間で呼ばれる愛称です 戦力蓄積丸!

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オラガビール」って聞いたこともありませんでした。

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「もう工場を出て今や御宅の付近にあり」って、
まるでスーパードライのCMみたいですね。これが昭和5年ですよ。

最後の第6章は「言葉の曲芸団(娯楽・その他)」。
大正7年、浅草の三友館での日活の映画広告です。
メインは右の尾上松之助ですが、左の「番外 怒涛乗り切り」が凄い。

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「全世界を通じて比なく類なき決死断行の最新競技、海國男児見落とすべかざる、
天下稀有の冒険的競技ワイキキ海上に於て決行せる
常時すべての生命保険解約を迫まらる他は・・」。

著者曰く、「もしかしたら、ただのサーフィンじゃないの?」 同感。
そういえば通っていた湯島小学校ってかなり古い小学校でして、
地下の入り口に、「無用の者、入るべからず」と墨で書かれた木の看板が怖かったです。。

大正12年のエロ本広告。「艶麗なる裸体美人写真 分譲」。
決して凡夫は見るべからず」とか、「俗悪品のニセモノあり御注意乞ふ」が好きですが、
昭和6年のコレが最高です。「最新刊 東京エロ・オンパレード」。
●全巻皆殺人的エロ!
死なない程度にチラ見してみたい・・。

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山中峯太郎著の「敵中横断三百里」は売れに売れて、百四十版までいってます。
「陸軍の諸将星 口を極めて激賞」というように、かなり有名な一冊のようです。

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「小説ではない。生々しき事実だ。建川中尉以下六名の挺進斥候が凄壮なる大苦闘を以て、
奉天総攻撃の大軍略を決定せしめた日露戦争裏面に潜む大秘録だ!
児玉将軍をして『人間業ではない』と、涙と共に絶叫せしめたる、一大快挙の記録だ!」
や~、そんな言われると読んでみたくなります。
1957年に「日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里」という映画にもなっているんですね。
脚本はあの「世界のクロサワ」だそうです。

日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里(1957).jpg

まぁ、久しぶりに大笑いしました。
本書はポスターといった類ではなく、新聞・雑誌の白黒広告が対象ですから、
デザインよりも、怪しい文言を楽しむ一冊であるわけですが、
やっぱり右から読むのは慣れてませんから、「スピルカ」や「クッサ」だけでなく、
「ルーガ」なんて出てくると、「ウゴウゴルーガ」を思い出してしまいました。

オリジナルの『嘘八百』シリーズ(全四巻)も読んでみたくなりましたので、
先ほど四巻まとめて買ってしまいました。
ついでに「ナチス親衛隊装備大図鑑」も買ってしまい・・ました。ぐはー!( ‘ jjj ’ )/









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スターリン・ジョーク [ジョーク本]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

平井 吉夫 編集の「スターリン・ジョーク」を読破しました。

去年の「ヒトラー・ジョーク」に続く、独破戦線ジョーク・シリーズ第2弾の登場です。
本書の存在を知ったのは半年ほど前ですが、いかんせんジョークというものは、
その本質がわかっていなければ、楽しめるものではありませんから、
このスターリンとソ連、或いは共産主義をネタにしたジョークが自分に理解できるのか・・?
と、二の足を踏んでいました。
そんなこともあって先日、上下巻で1200ページを超える大作
スターリン―赤い皇帝と廷臣たち」でこのあたりをキッチリ勉強して、
やっと本書に挑むことができた・・というわけなんですね。

それから手前味噌ですが、今回が「400」記事めになりました。
1年前の「ヒトラー・ジョーク」も、ちょうど「300」記事でしたから、偶然とは恐ろしい・・。

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それでは、本書に登場する、550点の中から、気に入ったジョークをいくつか紹介しましょう。
まずは1917年のボルシェヴィキの10月革命から始まるジョークの中から・・。

ロシアは広くて、汽車は遅い。旅はみんな長旅だ。乗客の一人が靴を脱いだ。
不快な臭いが、むっと立ち込める。隣に座っていた男が言った。
「あんたね、靴下を取りかえないか」
「いいよ、だけど、砂糖とだけだよ」。

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最初の秘密警察チェーカーの初代長官、ジェルジンスキーのジョークなども出てきますが、
レーニン・ネタはやっぱり多いですね。そのうちのひとつ・・。

レーニン廟を見上げて、しきりに感心していた老婆が、衛兵に尋ねた。
「こん中に、なにがあんのかね?」
「レーニンが祀ってあるんだ」
「レーニンって誰だね?」
「新しい聖者さまだ」
聖者と聞いて、老婆はひざまずいた。
「聖レーニンさま、どうかボルシェヴィキを退治して、
また教会に行けるようにして下さいませ。アーメン」。

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1928年にはスターリンが台頭して、第1次5ヵ年計画へと突き進みます。

モスクワの政治集会で、党宣伝員が首都における輝かしい成果を語る。
「ゴーリキー通りには10ブロックの住宅が、レーニン通りでは13ブロックも建築されたのだ!」
「宣伝員同志」と一人の労働者。
「あたしはゴーリキー通りに住んでおりまして、レーニン通りを通って働きに行きますが、
新住宅なんて見たことがない」
「もっと新聞をよく読みたまえ」と、宣伝員は怒りの色。
「通りをぶらぶらする暇があったら!」

1940年7月の新法令によって、職場に遅刻した者は、サボタージュ行為とみなされ、
厳罰に処されることになった。
「聞いたか。ボリショイ劇場が丸焼けになっちまった」
「消防隊はなにをしてたんだ?」
「出火後10分で現場に到着したんだが、サボタージュのかどで即刻全員逮捕さ」。

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アダムとイヴは、最初のソビエト的人間である。
どうして?
アダムとイヴは裸で暮らし、ほとんど食べず、家もない。
そして自分たちは、楽園にいると思っている。

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「大粛清」に関するジョークはなかなかあります。短いのを紹介。
その1・・
「同志スターリンが自分に関するジョークを集めてるって、本当か?」
「うん、だけど、まず、そいつを喋るやつからだ」。
その2・・
定時きっかりに工場へ出勤した労働者が逮捕された。
容疑-外国製の時計所持。
その3・・
聞いたか。プラウダが最優秀のジョークに懸賞を出したんだってさ。
一等賞=20年。
その4・・
「ソ連の学者が人間の寿命を150歳まで延ばす方法を発見したそうだ」
「ははあ、すると判決も長くなるな」。

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1937年、ロシアの偉大な詩人プーシキンの没後百周年を記念して、
ソ連政府はプーシキン記念像のコンクールを公布し、様々なアイデアが殺到した。
厳格な選考の結果、次の作品が佳作となった。
「カフカスの頂に立ち、遥か彼方を眺めるプーシキン」
「決闘の敵手の弾丸を胸に受け、まさに倒れんとするプーシキン」
だが、一等賞を獲得したのは次の作品だった。
「プーシキンを読むスターリン」。

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いよいよナチス・ドイツとの戦争が始まります。
なにかで読んだことのあるようなジョークがありました。

赤軍兵士に降伏を呼びかけるドイツ軍。
「投降せよ。ロシア兵たち!」
ソ連軍陣地から一人の兵士が、アジア訛りで怒鳴り返した。
「俺たちウズベク人はいらねえのか!」

1945年のポーランド解放。
ソ連将校がポーランド人に志願して従軍するよう説得します。
「どうして一緒に闘わないんだ。我が軍の敵はナチスで、ポーランド解放のために闘ったのに」
「あんたは2匹の犬が一本の骨を取り合って喧嘩しているのを見たことがありますか?」
「あぁ、良く見るね」
「骨が一緒に闘いましたかい?」

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ルーマニアの小学校。
「昨日の日曜日はなにをしましたか?」
「ボクはパパと赤軍ごっこして遊びました」
「それはどんな遊びなの?」と先生。
「はじめに家で、うんと酔っ払うんです。それから隣のおばさんの家へ行きます。
パパがおばさんを押し倒して、上に乗っかって、なにかやっている間に、
ボクはおばさんの腕時計をとりました」。

fedorova.JPG

中盤からは、戦後の共産圏の国々のジョークも多くなってきますが、
チェコスロヴァキア、ルーマニア、ブルガリア、ハンガリーにユーゴスラヴィア、
そして東ドイツと、その当時の国家元首に対するジョークとなっていますので、
例えば、東ドイツのヴァルター・ウルブリヒトを知らないと、その面白さは理解できません。
ヴィトゲンシュタインはあまり詳しくないので、それでも楽しめたのをいくつか・・。

Yuri_Gagarin_in_East_Germany-Walter_Ulbricht.JPG

ブリジット・バルドーが東ドイツを訪問して、ウルブリヒトに会った。
「フロイライン・バルドー、なにか私でお役に立てることはありませんかな」
バルドーはお色気たっぷりに答える。
「私の願いは一つだけ。壁を取り払って、お国の全国民に国境を開いて下されば嬉しいわ」
「あっは!可愛いことを言われる。あなたは私と2人だけになりたいのですな」。

Brigitte Bardot.jpg

1人の選挙人がブダペストの投票場で言った。
「すいませんが、この投票用紙じゃなくて、ほかの、そうそう、それ、上から5番目のをください」
選挙管理人が言う。「わかりませんな。どれだって同じじゃないですか」
「そりゃ、もちろん。でも少なくとも、何かを選んだって気になりたいもんですから」。

太平洋で船が沈没し、2人の男と、1人の女がだけが小島に辿り着いた。
2人の男がイタリア人だったら?
1人の男が、もう1人の男を殺して、女を独り占めにする。
2人の男がフランス人だったら?
なんのいさかいもなく、心安らかに三角関係になる。
2人の男がイギリス人だったら?
男どもは別の島に移って、女をひとりぼっちにしてしまう。
2人の男がロシア人だったら?
空びんに手紙を詰めて、モスクワからの指令を待つ。

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戦後、米英仏ソ四ヶ国の共同占領下に置かれたウィーン。
連合軍代表の会談で、米国人の延ばした足が、ソ連の通訳嬢の足に触ってしまった。
「どうも、失礼しました」
通訳嬢は赤くなって、上司のバルマショフ少佐になにかささやいた。
少佐はプーシキン大佐の席に行って、なにか耳打ちをする。
大佐はシーモノフ将軍の元へ。
将軍は会議室を出て電話を掛けに行った。
30分後に戻ってきた将軍は、プーシキン大佐になにか耳打ちを・・。
大佐はバルマショフ少佐になにかささやいた。
少佐は通訳嬢の耳元に身を屈める。
通訳嬢は米国人に向き直り、笑みをたたえて言った。
「どういたしまして」。

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ケネディのモスクワ訪問を祝して、赤の広場でカー・レースが挙行された。
出場選手はケネディとフルシチョフその人。
フルシチョフはジルのリムジンを駆ってベストを尽くした。
しかし、ゴールに先に着いたのはケネディのサンダーバードだった。
翌日のプラウダ。
「同志フルシチョフは壮絶なるフィニッシュにおいて、栄誉ある第2位を勝ち取った。
ケネディ大統領はビリから2番目であった」。

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超短編ジョークではこんなのがお気に入りです。

キリスト教徒は死後の復活を信じる。
共産主義者は死後の名誉回復を信じる。

戦車とはなんですか?
戦車とは交通手段であり、ソ連兵士が兄弟諸国への友好的訪問に利用するものである。

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ヴィトゲンシュタインが子供の頃のソ連の書記長と言えばこの人、ブレジネフです。
本書では彼もジョークのネタになっていました。

フルシチョフとブレジネフの相違はなんですか?
相違はない。ただ、ブレジネフはそのことに、まだ気づいていない。

スターリンとブレジネフの相違はなんですか?
相違はない。ただし、ブレジネフは髭を眼の上に生やしている。

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もともとは1983年に発刊され、本書は1990年に306ページで文庫化されたものです。
著者のあとがきでは、10年以上に渡ってソ連・東欧ジョークを集めた著者の
「分析」が非常に勉強になりました。
例えば、よく出来たジョークは普遍的であり、原型は国籍不明であり、
登場人物や状況設定をちょっと変えるだけで各時代、各国で語られる政治ジョークは無数にある
ということです。
本書の中でもに似たようなものもありましたし、
ヒトラー・ジョーク」にあったものと同じパターンもありました。

しかし、この共産主義ジョークというものは、読んで(聞いて)爆笑するようなものではなく、
ほとんどが「自虐ネタ」ですから、悲しいというか、苦笑いジョークに終始していますね。。

実は「ニセドイツ」という、”勝手に東ドイツ国営企業カタログ”って本があるんですが、
今回、東ドイツ・ネタに触れた勢いで読んでみようかと思っています。







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