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深海の使者 [Uボート]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

吉村 昭 著の「深海の使者」を読破しました。

時々、無性に読みたくなるUボートもの・・。
そんな本を一心不乱に探していると、本書がヒットしました。
聞いたことのあるタイトルなので、内容を確認してみると、
日本とナチス・ドイツの連絡をつけるべく、命がけの航海をした
遣独潜水艦の活躍を描いたもので、最初に出版されたのは1973年。
本書は2011年の427ページ、文庫改訂版です。
この遣独潜水艦は何度か独破戦線でも取り上げていますし、
著者は「関東大震災」の方ですから、まず、間違いなさそうですね。

深海の使者.jpg

昭和17(1942)年4月22日、一隻の大型潜水艦がマレー半島西海岸のペナンを出港。
2ヵ月前に呉海軍工廠で完成したばかりの新造潜水艦、伊30です。
米・英・ソ・中の連合国側は共同作戦のための連絡会議や、兵器技術の交流、
軍事物資の支援を活発に行っているものの、対照的に枢軸国側、
特に日本とドイツ、イタリア両国間の連絡はまったくの杜絶状態であり、
双方の連絡は無線通信以外にないのです。
そんな状況を打破すべく、海面下のルートを開発しようという日本。
その第1便の遺独艦が伊30なのです。

ドイツの驚くべき電波深信儀(レーダー)を譲渡してもらうこともレーダー元帥が承諾済み。
ドイツ側へのお土産は生ゴムなどの物資に空母の設計図。
そのドイツ側が実物の譲渡を熱望する極秘の「酸素魚雷」だけは拒絶して、
代わりに航空魚雷の設計図を積み込みます。
そして8月6日、インド洋、大西洋を突破して、遂にロリアン軍港に近づいた伊30。
巨大なブンカーに向かって、艦の乗組員は紺の第1種軍装に着替えて舷側に整列。
彼らはドイツ海軍軍楽隊の「君が代」の吹奏に感動し、目を潤ませるのでした。

i-30 lorient.jpg

出迎えたデーニッツは遠藤艦長と握手し、その行動に賛辞を送ります。
基地内の歓迎会場では祝宴が繰り広げられ、
深い森に包まれたフランスの豪壮な館で疲労を癒す乗組員たち。
さらにパリ観光に、ベルリンのヒトラーに招待されて「クロス勲章」を授与された遠藤艦長。
「クロス勲章」って何でしょうね。1級鉄十字章あたりかな?

donitz and endo i-30.jpg

この伊30について調べていたら、「ドイツ週間ニュース」の映像を見つけました。
デーニッツにレーダー、ドイツ海軍兵と交流する伊30の乗組員たちの姿です。



Uボート関係者をまず驚かせたのが、伊30の大きさです。
主力UボートのⅦ型は700㌧級で全長67m、900㌧級のⅨ型でも77m。
それに比べ、伊30は2198㌧で109mという大きさゆえ、
Uボートブンカーに収まりきらず、艦尾がブンカーの外にはみ出すほど・・。

大きいエンジンを積み、その騒音に眉をしかめるドイツ士官。
しかし、作戦する海域の大きさと、戦艦などの機動部隊と共に行動する日本潜水艦には
水上での速度が必要であり、ジ~ッと身を潜めて通商破壊戦を行うUボートとは、
その設計思想が違うのです。
いや~、初めて知りましたが、これはデカい潜水艦です。
小型水上偵察機まで格納しているくらいですから・・。

Yokosuka E14Y-11 Glen launches from a submarine.jpg

8月22日にはレーダー元帥じゃない方のレーダーを積んで日本へ向けて出港。
無事シンガポールに帰着し、お土産のひとつ、エニグマ暗号機を陸揚げしますが、
内地への帰航の際、港内で機雷に触れて沈没してしまいます。。
死者は13名と少なかったものの、せっかくのレーダーや機密兵器類が
設計図と共に海中へ没してしまうという大失態です。

ちょうどそのころ、日伊の連絡路が空路によって開かれます。
イタリア軍首脳によるこの発案は、ドイツに後れを取る名誉挽回の策であり、
サヴォイア・マルケッティ SM-75という三発の長距離機で、
ドイツ軍占領下のクリミア半島から、日本軍占領下の中国北部へ無着陸飛行を行うというもの。
しかし日本としては、中立であるソ連領内の侵犯だけは絶対に避けなければならず、
それには距離も長く、気象条件も悪いペルシャ湾~インド洋コースを取るしかありません。
ソ連を挑発したくないという日本の危惧を了承したイタリア。
7月1日、東の空に消えて行った三発機は、ソ連領南部へ機首を向けるのでした・・。

The SM 75 RT in China.jpg

この1942年の夏といえば、イタリア軍は東部戦線でソ連と戦っているわけですから、
日本の要望が受け入れられないようで、結局、この連絡ルートは消滅。
ここからインド独立の為に対英戦を唱えて、ドイツへと亡命していたチャンドラ・ボースを
日本へと招く計画へと進み、洋上での移乗作戦が始まります。
日本側からはあの友永技術中佐らが伊29に乗り込んでドイツへと向かい、
チャンドラ・ボースを乗せたU-180とマダガスカル島沖で見事、会合を果たすのでした。

U-180 meets I-29.jpg

この話は何度か紹介していますが、「Uボート ファイティングシップ・シリーズ」を読んでから、
Uボートのエンブレム(紋章)がいつも気になって、U-180を調べてみると、
なぜか「メルセデス・ベンツ」でした。

u180_emblmes_Mercedes Benz.jpg

またドイツ海軍は突如、「2隻のUボートを贈呈するから、取りに来て」と言ってきます。
あ~、コレはヒトラーがデーニッツへの相談なく、勝手に決めたってヤツですね。
1隻はドイツ海軍の手で日本へ送るが、もう1隻は日本海軍で回航して欲しいという要望に、
1943年6月1日、またしても大型の潜水艦である伊8が呉軍港を出港。
100名の乗組員の他、Uボート回航要員の60名も載せて、ギュウギュウ詰め。。
上等水兵一人が熱帯性マラリアで死亡するなど、2ヶ月に及ぶ航海です。

8月20日、アゾレス諸島でU-161と会合することに成功。
最新式の電波探知機を受け取ったお礼に、コーヒーの一斗缶を送った内野艦長。
コーヒー大好きなのにコーヒー不足のドイツ兵は大喜びです。
ちなみにU-161のエンブレムは「ブラック・バイキング」でした。

emblem-u161 _Black Viking Ship.jpg

ようやく、ブレストのブンカーに辿り着いた伊8。
整列する彼らに、やっぱり日本国歌とドイツ国歌が演奏され、胸を熱くします。
出迎えには西部管区海軍長官、あのクランケ提督がやって来て、祝辞を述べるのでした。

i-8_Bunker de Brest.jpg

Uボートの2隻のうち1隻、U-511はすでに7月、ドイツ海軍によってペナン基地へと辿り着き、
翌月、呉軍港に入って、シュネーヴィント艦長南雲中将らの出迎えを受け、
9月、日本の乗員に引き継がれたU-511は、呂500と命名されます。

Reception in honor of the sailors of U-511 in Penang.jpg

ドイツがUボートを譲渡した目的は、コレを大量生産して欲しいというものですが、
現実には金属材料の不足、工作機械も不備であり、魚雷なども日本海軍のとは寸法も違うため、
U-511は研究対象としてしか存在意義はないのです。
しつこいようですが、U-511のエンブレムは秤・・。

u511 emblm_Scale.jpg

10月、伊8はブレストをひっそりと出て、12月にはシンガポールまで帰ってきます。
しかしその間に遣独潜水艦の3番艦として出港した伊34は、英海軍潜水艦によって撃沈・・。
潜水艦によるドイツとの連絡は、このように確実性がないばかりか、
片道に2ヵ月を要し、往復の期間となると、半年という長丁場です。
そこで日本軍も長距離飛行機に目を向け、「キ77」を開発します。
なんと言っても2ヶ月どころか、2日で到着できるんですから・・。
ですが、7月シンガポールから飛び立った双発の「キ77」は行方不明に・・。

ki-77.jpg

すでにイタリアは降伏し、戦局が悪化する中、ドイツとの連携のためには
やっぱり潜水艦しかないことを悟った日本軍は、チャンド・ボースを乗せて帰って来た伊29を
遣独潜水艦の4番艦として送り出します。
襲いくる英軍機から必死の思いで逃れながら、ドイツ駆逐艦4隻と戦闘機の護衛を受け、
なんとかロリアンに辿り着いたのは昭和19(1944)年3月。
シンガポールを出港後、実に86日間の航海です。
この時期にUボートがどれだけやられているか知っていれば、奇跡的に感じますね。

u183_u1224 Rising sun and Kriegsmarine flag.jpg

と、ココでそういえば・・の、ドイツが贈呈したもう1隻のUボートの話がありました。
乗田艦長の指揮のもと、バルト海で急速潜航訓練も行ったU-1224。
ロケット戦闘機Me-163、ジェット戦闘機Me-262に関する資料の譲渡をミルヒから承諾され、
2月、キールにて正式にU-1224を受領。呂-501と命名して翌月、出港します。
しかし悲しいかな、大西洋上で米海軍駆逐艦の餌食になってしまうのです。

IJN Submarine RO-501 (Ex-U-1224).jpg

4月にロリアンから帰路についた木梨艦長の伊29は、7月にシンガポールに到着します。
もっとも機密性の高い設計図などは降ろされて、空路、東京へ向かいます。
そして内地帰投を目前に、米潜水艦の魚雷攻撃を受けて轟沈する伊29・・。
それでもこのとき、東京に送られた設計関係資料をもとに、「秋水」、「橘花」が試作され、
桜花」が誕生するのでした。

まだまだ終わらない遣独潜水艦。
連合軍がノルマンディに上陸・・という時期になって向かっているのは5番艦の伊52です。
最新レーダーなどの電波兵器は日本軍に必要不可欠であり、そのような機密兵器入手と
ヨーロッパ駐在員の活動費として、金の延べ棒2㌧を積み込んでいます。
ロリアンへの到着予定日は8月1日・・。
そこへ向かって「ガソリンある限り前進」しているのはパットンです。ドキドキするなぁ。。

patton-movie-poster-1970.jpg

ノルウェーに向かうよう暗号電文を打ちますが、結局、伊52は2度と姿を現すことはありません。
本書は1973年と古いモノですから、伊52は撃沈されたもの・・と推測するだけですが、
近年、深海に眠る伊52が発見されたそうです。
2㌧の金の延べ棒は手つかずだそうな・・。

Japanese submarine I-52.jpg

1945年にはもうドイツへ向かう遣独潜水艦はありません。
それでも最後のクライマックスはU-234で日本に向かう友永、庄司両技術中佐が・・。
天才的な潜水艦技術士官であり、「海軍技術有功章」を唯一、2回授与された
友永技術中佐はガッチリと書かれており、
以前に読んだ「深海からの声」は、本書の影響を受けてたんですね。

海軍技術有功章.jpg

クドいようですが、U-234のエンブレムは「ライジング・デビル」・・。

U234 Rising Devil.jpg

大島大使らドイツ駐在員らの脱出行もなかなか詳細です。
ハインケルの工場からジェット戦闘機He-162の技術資料を入手して、
スウェーデンに脱出を図る一行もいれば、
日本大使館には河原参事官と、あの新関欽哉氏の2人が留まり、
大使館付首席補佐官渓口大佐と安倍中将が4月20日に総統ブンカーを訪れて、
総統誕生日を祝する記帳を行っていたり・・。

ドイツ降伏時に、東洋地域には6隻のUボートがいたそうです。
通商破壊戦を行うと同時に、南方資源の輸送に従事していたそうで、
U-511で日本に来たシュネーヴィントも、U-183の艦長となって1945年に戦死。。
これらはいわゆる「モンスーン戦隊」のことでしょう。
日本軍ともかなり連携していたようで、もっと詳しく知りたいですね。
Uボートではないですが、
帰れなかったドイツ兵 -太平洋戦争を箱根で過ごした誇り高きドイツ海軍将兵-」も
なかなか感動しましたから。。

Fritz Schneewind di atas U-183.jpg

8月15日、「一切の敵対行動を停止すべし」との電文を受けた伊401。
3機の小型水上偵察機が格納できる3500㌧の巨大な最新艦です。
「全員自決」が日本海軍軍人の取るべき態度・・と全員が同調しますが、
無条件降伏は天皇の命令であり、それに反することは天皇に背くことを意味します。

i-401.jpg

結局、自決は中止され、米潜水艦の監視のもと、横須賀に回航する伊401。
そして乗艦していた指令、有泉大佐は、1人軍刀を掴んで椅子に座り、
左手で掴んだ拳銃を口にくわえて自決を決行します。その遺書には、
「最も誇りとする軍艦旗を下ろして、星条旗を掲揚しなければならないことが忍びない」。

Ariizumi_Tatsunosuke.jpg

このように本書はドイツへ命がけの航海に挑んだ伊号潜水艦が主役ですが、
日本へと向かうUボート、長距離機で空路、枢軸の連絡を図ろうとする努力、
そして友永技術中佐など、ドイツへ派遣された軍人や武官たちの運命にまで言及し、
単なる第2次大戦の潜水艦戦記を超えた、とても充実した一冊でした。
あえて「名著」と呼んでも差し支えないでしょう。

ドイツの潜水艦を描いた「Uボート」という超が付く名作映画がありますが、
日本においても映画の題材となって然るべき、このような伊号潜水艦が存在したのです。
大和や零戦ばっかりで、これを映画化できない現在の日本映画界は、
あえて腑抜けと言わせてもらいます。
戦時中のエピソードのひとつ、アクション映画として製作すればいいのであって、
特攻や反戦だったり、映画の中で終戦を迎えて悲しむ必要はないと思います。
「真夏のオリオン」、アレは・・。



吉村 昭氏の作品を調べてみると、興味深いドキュメンタリー小説や短編が沢山あります。
大正4年12月に北海道で起った、巨大ヒグマが6人を殺したという「羆嵐」、
タイトルだけは知っていた「漂流」と、「破船」、
ソ連参戦で宗谷海峡を封鎖された南樺太の危険な脱出行を描いた「脱出」。
そんななかで、帰艦できずに銃殺刑を怖れて逃亡した海軍機関兵の話である「帰艦セズ」。
沈没した[伊33号]を襲った悲劇、樺太の看護婦の集団自決事件などが収められた
「総員起シ」を購入してしまいました。














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ハッポの父

ヴィトゲンシュタイン様こんばんは!
週末でおいしく飲んでるおやぢです。

これはまたおもしろそうな本ですね。連休に読もうかな。

それにしても、Uボートを見慣れてるので日本の潜水艦のでかいこと!ホントによくUボートの大量死した地獄の大西洋を突破できたものですね。
機械音が賑やかすぎて、米英艦の探知装置を狂わせたかな(^^ゞ
by ハッポの父 (2014-04-25 22:02) 

ヴィトゲンシュタイン

ハッポの父さん。こんばんわ。
ボクもチリの白ワインやってて、スッカリいい気分です。

本書は間違いないですよ。
日本とドイツのバランスが素晴らしいですね。8:2くらいですか・・。Uボート好きにはいろいろ比較が出来て、楽しみながら伊号の勉強にもなりました。

>地獄の大西洋を突破できたものですね。

そうそう、知っているだけに余計、読んでいてドキドキします。
英軍機やパットンなんて悪魔のように感じます。。ぜひど~ぞ。
by ヴィトゲンシュタイン (2014-04-25 22:40) 

りかの配偶者

本作を読んでから結構経ってしまいました。
たしかUボート乗組員の要望でライ麦を
探す所が出てきた記憶があります。妙な
所をおぼえてます。

吉村昭は好きで、だいたい読みました。
海の史劇も面白かった。
最近では桜田門外ノ変を映画で見ました。
by りかの配偶者 (2014-04-29 05:36) 

ヴィトゲンシュタイン

りかの配偶者さん。おはようございます。

>Uボート乗組員の要望でライ麦を探す所

うげー、読んだばかりなのに全然、記憶にありません!
どうなってるんでしょうか。ライ麦パンが好きじゃないから記憶から落ちたんでしょうか??

海の史劇、桜田門外ノ変もチェックしました。お好きな方の情報は助かります。
すでに「総員起シ」を一気読みしてしまいましたが、コレはヤバいやつですね。ぜひレビューを書きたいんですけど、短編なんでちょっと難しい・・。

by ヴィトゲンシュタイン (2014-04-29 07:05) 

りかの配偶者

連投御免

ありゃりゃ、では記憶違いが濃厚です。ごめんなさい。
読んだのかなり前ですから、、申し訳ありません。
読み返して確認なんてどうかされませんように、、、

>ライ麦パンが好きじゃない
普通は酸っぱいですからね。
酸っぱくないライ麦100%を昨日食べたばかりです。
おいしかったですよ。
by りかの配偶者 (2014-04-29 07:29) 

ヴィトゲンシュタイン

いや~、記憶違い・・どうでしょうか??
コーヒーの話もありましたし、ボクの記憶も結構、怪しいですよ。。

>酸っぱくないライ麦100%を昨日食べたばかりです。
そうかぁ・・。確かに中途半端な自称「ライ麦パン」しか食べたことがないからかも知れません。
今朝ちょうどパン切れしているので、これからパン屋さんに繰り出してきます。売ってるかな??


by ヴィトゲンシュタイン (2014-04-29 07:46) 

ハッポの父

ヴィトゲンシュタイン様こんにちは!

先ほど、焼酎を飲みながら読み終わりました。
ワタクシ的に伊8号がドイツの電探の性能の良さに驚き、自分の艦の電探を解体して艦内の奥深くにかくしたり、伊29号がドイツの空気ボンベでふくらむゴムボートを見てフイゴでふくらます自分の艦のゴムボートを艦内にかくしたりしたエピソードがお気に入りです。貧乏性のワタクシにはその気持ち、よくわかりますね~!

国際電話を盗聴されても理解できないように鹿児島弁で会話したエピソードもにやにやしながら読んでいましたが、その後起こったことを読むうちに複雑な気持ちになりました。

とにかく、一気に読んでしまうほどおもしろい本でした!!
by ハッポの父 (2014-04-29 15:52) 

でんこう

ヴィトゲンシュタイン様、ご無沙汰しております。
吉村昭氏の著書は現在、「戦艦武蔵」を独破中です。
「羆嵐」はおすすめですよ~。

潜水艦による日独の軍事協力、これはワクワクしますね。
それにしても日本の映画界は腑抜けと仰いますが、私も同意見です。
私の母は大和と零戦は知っていても伊号潜水艦は知りません。
これは潜水艦を題材にした日本の映画にロクなものがないというのが大きいと思います。(「ローレライ」は退屈で寝ました)
私は岡本喜八監督の戦争映画が好きなんですが、今の日本であのようなノリの映画を撮るのは難しいかも知れませんね。
「独立愚連隊西へ」などは朝鮮人の慰安婦が日本人の慰安婦と仲良く仕事をしていたり、日本兵と八路軍の兵士が追いかけっこをしたりするシーンが微笑ましいんですが…
by でんこう (2014-04-29 17:47) 

ヴィトゲンシュタイン

ハッポの父さん。ど~も。速攻ですねぇ。
挙げていただいた3つのエピソード、まだシラフなので全部覚えています。
特にドイツ軍の素晴らしさにビビって、日本帝国海軍の恥を晒すことはできん! と、とりあえず隠すのは微笑ましいですよね。
ライ麦を探すシーンはどうでしたでしょう。。

ボクもあえて「名著」と書いてしまっただけに、喜んでいただけて良かったです。
by ヴィトゲンシュタイン (2014-04-29 18:19) 

ヴィトゲンシュタイン

ドーモ、デンコウ=サン。
「羆嵐」良いですか。やっぱりなぁ。
「戦艦武蔵」も気になるところですが、「軍艦武蔵」を読んだし・・と、
教えていただいた「ニンジャスレイヤー」2冊読み倒して、まだ③と④が椅子に転がっている状況です。個人的にはヤモト・コキの登場するエピソードが切なくてお気に入りです。

岡本喜八監督の映画は見た観た記憶がないですが、仰る通り、日本の潜水艦モノの映画はダメですねぇ。「真夏のオリオン」も「ローレライ」も、観たと思うんですが、ほとんど思い出せません。。
印象に残っているのは、鶴田浩二、松方弘樹の「人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊」ですげと、純粋な潜水艦じゃありませんし・・。

本書のエピソードだけでも充分映画になりますね。
原爆とか特攻なしでも、潜水艦映画は成り立つと本書を読んで確信しました。特にナチス・ドイツのUボートと連携する映画なんて、想像するだけで楽しいじゃないですか!
by ヴィトゲンシュタイン (2014-04-29 18:38) 

でんこう

アイエエエエ!ニンジャ!?ニンジャナンデ!?
早速読んでくださいましたか!お気に召して何よりです。
私もヤモト=サンのエピソードは好きでして、お土産にウキヨエのリンクを置いていきます。
「ラスト・ガール・スタンディング#1(前編)」
http://togetter.com/li/626609

それにしても、この物語を日独合作で映画化したら…と思うと胸が躍りますね。
潜水艦の戦いからは水上艦艇や陸・空の戦いとは一線を画す、冒険浪漫を感じます。
昨今は「蒼き鋼のアルペジオ」という漫画がアニメ化され、主役メカである伊401も人気が上昇しています。
日本の潜水艦部隊の戦いにも、これからもっとスポットが当たるかも知れません。
吉村昭作品は現在「黒船」が控えているのですが、そちらは後回しにしてこちらを読もうと思います。
by でんこう (2014-04-29 20:33) 

ヴィトゲンシュタイン

前回の記事「世界反米ジョーク集」の最後でもちょっとだけ「ニンジャスレイヤー」を紹介しました。
お土産、いま拝見しました。(その17)までなんですかね??

「蒼き鋼のアルペジオ」。これも初めて知りましたが、ガールズ&パンツァーの潜水艦版みたいな感じなんでしょうか。
本書の最後にも出てきた伊401というのも興味深いところです。

>日独合作で映画化したら
そう、あくまで個人的趣味で言えば、まず、内地の奥さんとか、彼女は不要です。極端に言えば、ALL男優でOK。潜水艦は男の匂いが充満してその臭さが伝わってこなければなりません。もちろん艦長を筆頭に、イケメン俳優も不要。
そして映画の8割は海中であり、時折浮上して目にする青空と新鮮な空気に観客も感動することが重要です。
こんな映画が興行的にも現実的でないことは承知していますが、観客を呼ぶためのキャスティングではなく、もっと硬派な日本の戦争映画を観てみたいですね。

by ヴィトゲンシュタイン (2014-04-29 21:31) 

でんこう

「世界反米ジョーク集」、見逃しておりました。
取り上げていただき、ありがとうございます。
ニンジャスレイヤーのウキヨエコミックは雑誌にも連載されているのですが、それだけの為に雑誌を買おうとは思いませんのでtwitterで読んでいます。
現在のところ、ウキヨエコミックは(その17)までのようです。

「蒼き鋼のアルペジオ」は陸地の多くが海に沈んだ未来の世界を舞台にした、少年達と意思を持った艦船達の織り成す海洋冒険戦記です。
地球温暖化による海面上昇によって大きく版図を失った人類の前に、第二次大戦時の艦船に酷似した姿を持つ謎の敵「霧の艦隊」が出現。
人類の科学力を遥かに上回る「彼女」達は7つの海を支配し、人類は陸地へと封じ込められる。
そんな中、国立海洋技術総合学院の士官候補生・千早群像は鹵獲された霧の艦隊の潜水艦・イ401の意思が具現化した姿である少女・イオナと出会う。
イオナとの邂逅を経て、群像は封鎖された世界に風穴を空ける為に仲間達とイ401に乗り込み、霧の艦隊との戦いに臨む―。
というストーリーです。
長文、失礼いたしました。m(_ _)m

硬派な戦争映画、私もそういう作品が観たいのです。
一般受けを狙ったお涙ちょうだいものとかは苦手で、またテレビで見慣れたイケメンが戦争映画に出てくると途端に興ざめしてしまいます。
ヴィトゲンシュタイン様の仰る要件を「Uボート」はほぼ完全に満たしていますね。
私はあの映画を観て、潜水艦にだけは乗りたくないと思いました。
あれを超える潜水艦映画は今後、現れないのではないかと思います。
by でんこう (2014-04-30 00:32) 

ヴィトゲンシュタイン

ウキヨエコミックと、「蒼き鋼のアルペジオ」のストーリーありがとうございました。ボクの知らない世界なんで、大変勉強になります。

>要件を「Uボート」はほぼ完全に満たしていますね。
うはは、自分でコメント読み返してみて気が付きました。。やはり潜水艦映画 イコール 「Uボート」なんですね。超えないまでも、あの精神を持った映画が観たいところです。

こんなことを書いているとまたしてもUボート物を読みたくなってきましたが、残念ながらもう読みたいのがないんです。
以前に、「ル・グラン・デューク」というフランス式漫画を紹介していますが、その系統のバンド・デシネでプリーンの「U-47 Vol.1」 があるくらいなんです。伊号モノの本に走ってみますかね。
by ヴィトゲンシュタイン (2014-04-30 08:52) 

tora

ヴィトゲンシュタインさま、こんにちは。
「レーダー元帥じゃない方のレーダーを積んで」のくだりを読んで、ふいをつかれて思わず笑ってしまいました。もしあのとき、元帥の方を積んでいたらどうなっていたでしょうね!
初めて書き込みさせていただきました。いつも楽しい本のご紹介、本当にありがとうございます!またお邪魔させていただければ幸いです。

by tora (2014-07-16 17:31) 

ヴィトゲンシュタイン

ど~も、toraさん。はじめまして。

>もしあのとき、元帥の方を積んでいたらどうなっていたでしょうね!

こういうしょうもないネタで喜んでいただけると嬉しいです。
そして独破戦線は最近、「妄想」コメントが流行っていますから、今回も真面目に妄想してみます。
まず、この半年後に海軍最高司令官を事実上の解任となってしまいますから、伊30に積まれてしまっても、ドイツでは特に影響はなかったでしょうね。

そしてその伊30はシンガポールの湾内で沈没するわけですが、ギリギリ陸揚げされたのか、無念の戦死を遂げることになったのか・・??
前者の場合だと、日本に着いてからドイツ軍人ツアーの定番、天皇陛下謁見~歌舞伎座・・でしょうか。
もちろん日本海軍のお偉いさんは、歯軋りするしかないでしょう。

「おぉっ、やっとドイツのレーダーが着いたのか。早く見せてくれ!」
「ハッ! こちらがレーダー元帥閣下であられます!」
「ガチョーン!」

まぁ、ちょっとしたコントですね(ちと古いか・・)。
そういえば、レーダー元帥は回顧録を書いてるんですが、どうして翻訳されないのか不思議です。
過去記事でも、遠慮なくコメントしに来てください。
by ヴィトゲンシュタイン (2014-07-16 19:20) 

kapivara

はじめまして、ちと遅いながらも、このサイト、端から端まで読ませてもらいました
途中、他の資料を見たのですが、伊52に積まれていたのは、金の延べ棒ではなく、錫(すず)の延べ棒だったそうです
しかし、海外の人に見つけてもらえるとは、伊52の船員も思ってなかったでしょうね…
少し喜ばしいような、ちょっと悲しきかな、複雑な感じです。
文を読んでいても、伊52のYoutubeに上がっている動画を見ても、心が踊りました
by kapivara (2015-03-24 20:30) 

ヴィトゲンシュタイン

kapivaraさん。端から端まで読んでいただき、ありがとうございます。

>他の資料を見たのですが、伊52に積まれていたのは、金の延べ棒ではなく、錫(すず)の延べ棒だったそう

なるほど、そうですね。
ただ、ボクもこの記事で「近年、深海に眠る伊52が発見されたそうです。
2㌧の金の延べ棒は手つかずだそうな・・」と別の資料から引用していますが、個人的には錫は見つかったけど、まだ金は発見されず・・と解釈しています。ちょっとロマンチック過ぎるかな??

でわでわ。


by ヴィトゲンシュタイン (2015-03-25 15:06) 

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