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勲章と褒章 [日本]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

佐藤 正紀 著の「勲章と褒章」を読破しました。

先日、何の気なしにamazonで「勲章」に関する本を探していた時に偶然見つけた、
現在の日本の勲章と褒章について書かれた一冊を紹介します。
2007年発刊でわずか84ページの本ですが、すでに絶版で、定価1400円が
なんと7000円のプレミア価格・・。1ページあたり100円弱ですね。。
そんなのはとても手が出せませんが、区内の図書館にはありました。
日本の勲章はまったく知りませんので、このオールカラーで勉強です。

勲章と褒章.jpg

まずは「グラビア 日本の勲章と褒章一覧」と題した章で、
勲章の種類と授与対象、そして「大勲位菊花章頸飾」のカラー写真です。
解説には、わが国の最高位の勲章であり、頸飾りがあるのでコレだけで、
頸飾部分には制定された時の元号である「明」「治」の2文字を古篆字で飾り、
菊の花と葉が配されているということで、表紙の勲章もコレですね。

大勲位菊花章頸飾.jpg

次のページは「大勲位菊花大綬章」と、「桐花大綬章」。いわゆる第2位と第3位ですね。
「大勲位菊花大綬章」の勲章部分のデザインについて、
「日章を中心に光線を配し・・」と書かれていますが、
最初の「大勲位菊花章頸飾」と一緒のようです。
もちろん「頸飾り」で胸元に勲章が来るわけではなく、
赤に黒の「大綬」で肩から斜めに着用するタイプ。
右下の一回り大きいのが「副章」で、書かれてはいませんが、
「大綬」を付ける正装ではないときに、胸に着用するものでしょう。
そして左下の小さいのが「略綬」です。

大勲位菊花大綬章_桐花大綬章.jpg

「桐花大綬章」は、デザイン的にも似た感じですが、
名前の通り「桐花」が用いられています。
日本における花のランクは、菊花⇒桐花なんですね。

続いては「旭日章」シリーズです。
最初のページに簡単な表となっていましたが、
「旭日大綬章」を筆頭に6段階に分かれています。
「明治8年にわが国最初の勲章として制定され・・」ということで、
確か、あの勲章大好きゲーリングもどれかを受章しています。

旭日大綬章_旭日重光章.jpg

「旭日章」が功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者であるのに対し、
次の「瑞宝章」シリーズは、公務等に長年にわたり従事し、成績を挙げた者が対象です。
「古代の宝鏡を中心に大小16個の連珠を配し・・」といったデザイン。

瑞宝章.jpg

「瑞宝章」と同じ、明治21年に制定された「宝冠章」の受章対象者は女性です。
こちらも6段階で、「宝冠大綬章」から牡丹、白蝶、藤花、杏葉、波光と、
勲章の名前も女性的。
デザインも同様で、古代の女帝の宝冠を中心に、桜の花葉を配したもの。
「文化勲章」は昭和12年制定で、橘の五弁の花のデザインだそうです。

宝冠章_文化勲章.jpg

以上、ここまでが現在の日本の勲章で、う~ん。思ったより少ない気もしました。
そして褒章。こちらは6段階ではなく、6種類が色別に制定されていて、
「学術、芸術上の発明、改良、創作に関して事績の著しい者」に授与される
「紫綬褒章」が有名です。
オリンピックの金メダリストなど、若い人でも受章するケースもありますね。
ガンバレ前畑に、世界の青木、同じく世界の山下、月面宙返りの塚原、
チョー気持ちいい北島、イナバウアー荒川、といった面々です。
おっと、内柴正人も2回貰っちゃってますねぇ・・。
それはそうとして、この紫以外にも、紅、緑、黄、藍、紺があます。

褒章.jpg

写真グラビアは最後に勲章に替わる銀杯と木杯が紹介されて終了。
29ページから勲章・褒章とはなんぞやといった解説が始まります。
上記で紹介した各勲章の授与対象や受勲の種類、
宮中での授与方法も、「大綬章」以上と文化勲章は天皇陛下から親授され、
それ以外の下位の勲章は総理大臣、または各省大臣が伝達するなど・・。
小泉総理と文化勲章受章者の森光子さんとのカラー写真も出てきました。

「勲章・褒章の佩用」の章では、定められている着用規定を解説。
燕尾服やドレスの場合だけでなく、日本らしく紋付き袴に着物といった和装もありますから、
ここら辺の着用例を絵でも説明します。親切な本ですね。
まぁ、ヴィトゲンシュタインがコレを参考にする機会はやってこないと思いますが。。

着用規定.jpg

50ページから「勲章・褒章の歴史」として明治8年に制定された
日本の勲章制度と、その遍歴を紹介。
第2次大戦後には軍人の勲章である「金鵄勲章」が廃止された件や、
平成15年にはそれまでの勲一等、二等という数字序列が現代にはふさわしくないとして、
本書で紹介したとおりの名称へと変更された話など・・。
「金鵄勲章」や各種「従軍章」にも興味があるんですが、本書では写真すらなく、
なぜかこれらに関する本も見つかりません。

功二級金鵄勲章.jpg

また、江戸時代の末に日本最初の勲章が存在していたとして、
慶応3年(1867年)に徳川幕府とは別にパリ万博に参加していた薩摩藩が、
フランスのレジオン・ド・ヌール勲章を見本としてパリで作らせ、
ナポレオン3世などにも贈った「薩摩勲章」が写真付きで登場。
薩摩琉球国という文字に、丸に十文字の島津家の紋章をあしらったデザインです。

一方、徳川幕府も外交における勲章の重要性に気づき、図案まで検討していたものの、
維新の混乱で実現に至らなかったそうで、
これは「幻の葵勲章」と呼ばれ、残された図案から平成10年に松戸市が製作したものも。
徳川家の三つ葉葵に2匹の龍のデザイン。。良いですねぇ。

薩摩勲章_幻の葵勲章.jpg

さらには勲章と勲記の作成工程もカラー写真を交えて紹介します。

最後は外国の勲章を文章のみで解説。
英国のガーター勲章やら、バス勲章などですね。
フランスのレジオン・ド・ヌール勲章は良く知らなかったんですが、
1802年にナポレオンが創設し、5等級に分かれているそうです。
日本人では中曽根元総理が受章しているそうな。。
ドイツではヒトラー時代に対する批判から勲章制度が凍結されたものの、
1951年に再開されたそうで、実は現代のドイツの勲章も全然知らないんですね。

L'Ordre de la Légion d'Honneur.jpg

読んでいる途中でふと思ったんですが、
近頃、長嶋茂雄&松井秀喜のダブル「国民栄誉賞」が賛否両論となっています。
長嶋さんが引退した翌シーズンから中日ドラゴンズ・ファンを続けている者からしてみると、
まぁ、裏での読売と自民党政府の癒着に思えて、確かにスッキリしません。
早い話、ミスターとゴジラのどっちがメインなのか・・?? ってことですね。

長嶋茂雄 松井秀喜.jpg

ゴジラがイチローみたく辞退しないように、ミスターを安全弁(オマケ)で受賞させる・・
なんてのは、ミスターの1つ年下で大ファンだったウチの親父も、
あの世で「失敬だ!」と激怒していることでしょう。

一般論としてはミスターは当然としても、ゴジラは若過ぎるということもありますが、
第1号の王さんだって現役時代の37歳だし、別に良いんじゃないかと思います。
それに当時、王さんは「叙勲には若過ぎた」という理由もあって、国民栄誉賞が
より柔軟な表彰規定を持つ顕彰として創設されたということだったのであれば、
現在77歳のミスターは充分、叙勲の資格がありますし、
また、受賞者を見ると「国民栄誉賞」の価値が下がってる気もします。

国民栄誉賞 王貞治.jpg

そこで「紫綬褒章」や、「文化勲章」なんてレベルではなく、
1月に亡くなった大鵬さんが、授与基準に「文化又はスポーツの振興に寄与した者」とある
旭日章の勲二等である「旭日重光章」も追贈されているように、
ミスターには勲一等の「旭日大綬章」ないしは、上位の「桐花大綬章」、もっと言ってしまえば、
日本の勲章の最高位である、「大勲位菊花章頸飾」を天皇陛下から授与された方が
よっぽど良いんじゃないですかねぇ。
ミスターだって、安倍ノミクスに黄金バットなんか貰うより、天皇陛下からの方が嬉しいでしょう。
皇室とは天覧試合サヨナラホームラン繋がりもあるわけですし・・。
ついでに「人間国宝」に認定しても。存在自体が「重要無形文化財」ですから・・。

長嶋茂雄 どうでしょう.gif

ちょっと調べてみると「旭日大綬章」受章者には一般人から日テレ会長の氏家齊一郎。
その上の「桐花大綬章」は政治家と最高裁長官がほとんどですが、
あの海部俊樹元総理も受章してました・・。
だとすると、やっぱり最高位の「大勲位菊花章頸飾」じゃないと、日本国民は納得しないかな?
受章者は天皇陛下に伊藤博文、吉田茂、連合艦隊司令長官の東郷平八郎らです。
お~、外国人は歴代英国国王はもとより、ドイツ帝国のヴィルヘルム2世の名も・・。
アイゼンハワー大統領ってのはなんなんでしょうか・・?

Tōgō Heihachirō.jpg

いやいや、日本の勲章ってのも、七宝などで実に美しいですね。
本書の著者は総理府に入省し、賞勲局長を務めた方で、
この程度のボリュームでもとてもわかりやすく、かなり理解できました。
池袋にある造幣局の東京支局には「造幣東京博物館」というのがあって、
貨幣、勲章等の製造工程紹介及び古銭、記念貨幣、勲章など約1000点が展示され、
なかには「大勲位菊花章頸飾」の実物もあるそうなので、今度、行ってきます。





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