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泥まみれの虎 -宮崎駿の妄想ノート- [戦争まんが]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

宮崎 駿 著の「泥まみれの虎」を遂に読破しました。

オットー・カリウスの有名な戦記「ティーガー戦車隊」を読んだのが去年の3月。
その時にも、本書のおすすめコメントを戴いていましたが、
シュトラハヴィッツ機甲戦闘団―“泥まみれの虎”の戦場写真集」を先に読んでしまったりして、
結局、本書に辿りつくまでにだいぶ時間がかかってしまいました。
ジャンルとしては、「独破戦線」初の「まんが」というカテゴリーになりますが、
この大判で87ページの一冊は、まんがは2/3くらいで、
宮崎駿氏とカリウスのインタビューなどもあり、なかなか充実したものでした。

泥まみれの虎.jpg

まずは、ヴィトゲンシュタインとまんが、それからヴィトゲンシュタインと宮崎駿アニメの関係が
如何なるものか・・を述べさせてください。
本ばっかり読んでるヴィトゲンシュタインはホント久しぶりにまんがを読みましたが、
子供の頃はまんが少年で、毎週欠かさず、少年ジャンプにマガジン、サンデー、
そしてチャンピオンの4冊を買っていました。
お気に入りは単行本も全巻買って、特に何度も読み直したのは「男組」・・。
流全次郎vs神竜剛次の20数巻も延々と続く死闘です。。好きなキャラは高柳秀次郎でした。
それから「我ら九人の甲子園」も良かったなぁ・・。当時は高校生が卒業して
メジャーリーグ行くなんて結末は、まさにまんがの世界でしたからね。
ところが18歳のときに一気にやめてしまい、それ以来、ほとんど読まなくなりました。

男組.jpg

そして宮崎駿アニメについてですが、最初に観たのが「ルパン三世 カリオストロの城」。
たぶん小学校6年生で、あくまでTVのルパンが好きだったのでロードショーに行きましたが、
あまりの面白さに、そのまま続けて観て、それでも飽き足らずに
翌週、友達みんなを誘ってもう一度観に行った・・という、今でも大好きな映画です。

そして数年後にも「風の谷のナウシカ」を観に行ったかというと、そうではなく、
もう年齢的にも男としてもアニメを観に行く気が起きず、
また予告編で観たナウシカの顔と声が「クラリスじゃん!」というのが、今思うと大きかったですね。
クラリスに軽く恋心を抱いていたヴィトゲンシュタインにとっては、
あんまり彼女の戦う姿を観たくなかったんでしょう。。
ということで、いまだに「ナウシカ」をTVでも観ていないというヴィトゲンシュタインですが、
いま、調べてみると「魔女の宅急便」だけは、なぜかTVで観ていましたねぇ。
別に宮崎アニメが嫌いって訳じゃあないんです。いつか子供が出来たら、いっしょに全部、観ます。。

カリオストロの城.jpg

こういった事情を踏まえて、いざ本文・・というか、本まんが?ですが(なんて言うんでしょう??)、
カリウスの「ティーガー戦車隊」からエストニアのナルヴァの戦いの部分を抜粋したストーリーですが、
オールカラーで凄く細かく書かれています。
主役のカリウスは何故か「ブタ」。。そういえば「紅の豚」というのもありましたねぇ。
この「泥まみれの虎」は連載まんがだったそうで、本書はそれをまとめたものなんですが、
途中でタイトルが「「泥だらけの虎」・・になってて、「なんか違うだろ」と突っ込んでたり、
連載の締め切りに追われていたのか名前が「宮崎オソオ」や「宮崎グズオ」になってたり、
細かいところも楽しめます。

泥まみれの虎1.JPG

カリウスとともに戦う、もう一両のティーガーの戦車長ケルシャーも登場し、
役に立たない中隊長のフォン・シラーもボロクソに書かれていました。
あ~、確かにそんな中隊長いましたね~。

Albert KERSCHER.jpg

風呂にも入らず、ひたすら「虎」の戦車内で待機するカリウスたちクルー。
車内は汚れ、シラミが発生・・。おしっこも外に出ないで88mmの空薬莢にする話・・。
対するソ連軍の行動パターンも面白おかしく解説していて、勉強にもなりました。

泥まみれの虎6.jpg


この「泥まみれの虎」が半分程度で終わると、ナルヴァの戦いについての解説ページになりますが、
これを書いているのが、あの「ラスト・オブ・カンプフグルッペ」などの著者である高橋慶史氏でした。
そして宮崎氏の現地旅行記とカリウスを尋ねてインタビュー、
エストニアとナルヴァの歴史紹介などがカラー写真を掲載して紹介されます。
まんが以外の部分も物凄く充実していて、1ページたりとも気が抜けません。。

Narva_church.jpg

バルト3国の一番上の国であるエストニアですが、
個人的にはマイナーな国だと、その国の有名人に「誰がいたっけ・・?」といつも考えます。
そうすると、知らない国でもなんとなく親近感が沸いたりするからですが、
ヴィトゲンシュタインの好きなサッカー選手を思い出してみましたが
10年位前にスペインのセルタで活躍していたカルピンがエストニア出身で、
しかもナルヴァ生まれだったんですね。
ソ連崩壊後にエストニアではなく、ロシア代表を選んだそうですが、好きな選手でした。

Valeri Karpin.jpg

本書はもうひとつ、「ハンスの帰還」というまんがも収められていて、
こちらは「泥まみれの虎」の先に書いた「戦車モノ」だそうです。
終戦時にⅣ号戦車でソ連占領地から西へ逃げ延びる・・というフィクションで、
これもなかなか楽しめました。
だいたい宮崎氏がまんがを連載していたことも実は始めて知りました。
アニメの監督さんだと思っていましたので・・・。
そしてこの「ハンスの帰還」の後にも、高橋慶史氏による最終戦でのお話が掲載・・。

ハンスの帰還.JPG

宮崎氏が「ティーガー戦車隊」以外に好きな戦記(回想録)が「鉄の棺」と「空対空爆撃戦隊」で、
ルーデルの「急降下爆撃」はあまり好きじゃないというのもなるほどね・・という感じでした。
これはルーデルは攻勢の時期がメインで、彼が嫌なことにはほとんど触れていないというのが
ご不満のようで、それ以外の3冊は苦境に立たされた戦争後半がメインですから、
苦しい中での生活や、有利な相手に技術的に立ち向かうことなどが興味深いようです。

Otto Carius.jpg

いや~、実に久しぶりのまんが・・。楽しかったですね。
あまりに久しぶりなので最初は左に行くのか、下に行くのか、一瞬、悩んだりして・・。
4時間ほどかけて、コマの一字一句ジックリ読みましたが、定価の2600円は妥当と思いました。
第二弾として、先日、本屋でチラ見したフランスのまんが「ル・グラン・デューク」も
近いうちに読んでみようと思います。









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コメント 17

トイフェル

こんにちは、プリンツ!良いご本でしたでしょう[わーい(嬉しい顔)] あたしの場合はちょうど逆で、これから「ティーガー戦車隊」へ流れました。少し前に検索したところでは、カリウス氏の薬局は他に薬剤師も居て、わりに繁盛している様子でした。もしドイツに行けたら訪れたいものです。宮崎氏は「宮崎駿の雑想ノート」も楽しいですよ[わーい(嬉しい顔)]
by トイフェル (2011-11-19 16:18) 

ヴィトゲンシュタイン

トイフェルさん。こんばんわ。
う~ん、コレはホント面白かったですね。いまもちょっと読み返していたトコです。
かなり有名な本ですから、トイフェルさんのように本書からドイツ戦記を読むようになった人も多いのかもしれませんね。
宮崎駿の雑想ノート・・、コレも確かに面白そう。。
by ヴィトゲンシュタイン (2011-11-19 20:12) 

しゅり

おはようございます、ヴィトゲンシュタインさん。

エストニアで思い出す有名人・・・・
把瑠都です。

さて、いつも魅力的な画像をたくさん載せておられますね。
ネットでどういう検索をして探しておられるのか興味シンシンです。
先日も≪武装親衛隊とジェノサイド≫のところで
ポーランドの子供たちを選別している画像がありましたが
あれはとっても興味を引きました。
ちなみに上の教会(廃墟と修復した現在の画像のもの)はどちらの教会ですか?
by しゅり (2011-11-22 06:26) 

ヴィトゲンシュタイン

把瑠都・・、そうですよね。。彼が日本一、有名かな?

>ネットでどういう検索をして探しておられるのか興味シンシンです。
まぁ、必要に応じて検索したりもしますが、日本語以外で・・ということです。
教会は「ナルヴァの正教会」ということですが、特別な名前があるのかはわかりません。。
画像はホント、ダラダラな文章を読みやすくするためのオマケ・・なので、
結構、テキトーなんですよ。


by ヴィトゲンシュタイン (2011-11-22 12:16) 

レオノスケ

こんばんは、ヴィトゲンシュタイン様。

宮崎駿氏の漫画まで出るとは驚きました。そういう小生も大好きなので・・・。「雑想ノート」もお勧めですよ。好きな話は「高射砲塔」や「安松丸物語」。多分80年代後半位の作品ですが宮崎氏の個性とエネルギーが最高のときの作品だと思いますね。今のジブリアニメはなんだかナー。

「男組」、いーですねー。高校のとき単行本ではまりました。山際さんは「つるし柿」されるときちゃんとスカートをスカーフで結ぶんですね。さすがお嬢様。高柳の最後の戦いとなる下水道でのシーンはしびれました。池上遼一氏の画は偉大な芸術ですね。戦う男をあそこまで美しく描く画家ってちょっと見当たりません。

ところでブログ上のドイツ軍人のカラー写真について、以前ヴィトゲンシュタイン様が書いておられました「EichenlaubtragerⅠ・Ⅱ・Ⅲ」を購入しました。素晴しい本ですね。毎日眺めております。その華やかな軍服を身につけた彼らがどのような人生を歩んだのか興味がつきません。

長文、失礼しました。
by レオノスケ (2011-11-22 23:42) 

ヴィトゲンシュタイン

ど~も。レオノスケさん。

大作の後は、こういう軽いの読みたくなるんですよね。
みなさん「雑想ノート」オススメされるので、ぜひ読んでみます。ココで紹介できるかどうかは??

>山際さんは「つるし柿」されるときちゃんとスカートをスカーフで結ぶんですね。さすがお嬢様。
憶えてます。。ボクは小学生だったから、色っぽく感じましたねぇ。

>高柳の最後の戦いとなる下水道でのシーンはしびれました。
あのシーンは何度読んだことか・・。最初は泣いた気もします。。「男組」わかってくれている方がいて良かった~。

「EichenlaubtragerⅠ・Ⅱ・Ⅲ」良いですよね。武装SS佐官クラスの凄味のある顔つき。細身で俳優のように凛々しい海軍士官。屈託ない笑顔の戦闘機パイロット。将軍を除くと、各軍の個性が顔に出ている気もします。
この本のドイツ語くらいは読めるようになりたい・・といつも思っています。
by ヴィトゲンシュタイン (2011-11-23 06:53) 

IZM

「ブラッカムの爆撃機」の口絵も同じ感じの宮崎節でしたよ。^^
男組、昔通ってた児童館に置いてって、好きでよんでました。
池上さんの描くキャラはいちいち色っぽくてよかったですよね。敵役はどうみても三島由紀夫コスプレ。Ww
>ルーデルは攻勢の時期がメインで、彼が嫌なことにはほとんど触れていないというのがご不満のようで
それでもワタシはルーデル本に挑戦したいです。wwwワタシの好きな零戦乗りの坂井三郎さんも同じ理由で批判されたりしますが、戦中の様子がわかるだけでも意味合いは大きいと思うんですけどね。
ナウシカはアニメの完成度も高いですが、マンガはその10倍くらい内容が濃く、たのしめると思いますよ!

by IZM (2011-11-24 18:45) 

ヴィトゲンシュタイン

男組ファン多くて嬉しいなぁ。IZMさんが・・とは思ってませんでしたが、
>敵役はどうみても三島由紀夫コスプレ。Ww
そういわれてみれば、確かに神竜はそうですね・・。
まぁ、高柳も段々、ブルース・リーそっくりになっていったし・・。
もう手元に無いから、いまちょっと調べてみましたが、全巻セットでも古書なら3000円程度で買えるんですね。新しい文庫は14巻、昔、持っていたコミックなら25巻。。置き場所を考えるなら文庫だけど、絵が小さいんじゃないか??と、急にもんもんと悩み始めました。

ルーデル本は宮崎氏がイマイチと言っているだけで、とっても面白いですよ。ボクは一気読みしましたから、心配ご無用です。

ナウシカも連載していたというのは、この本で知りました。終了直後に書いたのが「ハンスの帰還」だということも書かれてました。
13年も連載してたんですねぇ。「風の谷のナウシカ 豪華装幀本上下」でも「男組」と一緒に買ってみようかな・・。
それからロバート・ウェストールも「ブラッカムの爆撃機」以外に「水深五尋」なんかが面白そうですね。

by ヴィトゲンシュタイン (2011-11-24 20:12) 

レオノスケ

昔友達に男組って面白いよって言ったら男闘呼組と間違われました。私は文庫も持ってますがなんか違うなーと思ってコミックスを見直したらセリフや絵が変わってるシーンもあるんですね。出来ればコミックスがいいですよ。

ナウシカは原作も素晴しいですね。忠実にアニメ化して欲しいけど難しいのかな。声優の島本須美さんもギリギリかな。
by レオノスケ (2011-11-25 10:07) 

ヴィトゲンシュタイン

レオノスケさん。こんにちわ。

>男闘呼組と間違われました。
コレも懐かしいですが、やっぱり 「男組」のパクリですよねぇ?
文庫だとセリフや絵が変わってる??
その違いもまた気になりますね。。結局、両方買わねばならぬのか・・。

ナウシカの原作もみなさんオススメでホント気になるなぁ。明日にでも図書館で借りてみようかとも思いましたが、それもまた恥ずかしい・・。

なにかこのblogらしからぬ方向で盛り上がっていますが、もし、更新が滞ってきたら、別のblogで「男組」とか、まんがのレビューやってると思ってください。。。
by ヴィトゲンシュタイン (2011-11-25 12:31) 

IZM

もしもナウシカをお読みになったら、ヴィト様はきっと主役のナウシカよりも、ツンデレのクシャナと参謀クロトワとかお好きだろうなあ~、と勝手に予想しています。www

by IZM (2011-12-02 22:27) 

ヴィトゲンシュタイン

>きっと主役のナウシカよりも、ツンデレのクシャナと参謀クロトワとかお好きだろうなあ~

良くわかんないけど、スルドイ!
ボクはなんでも、主役より、脇役・・、主役の右腕とか悪役が好きなんですよねぇ。そういう脇役に味があると映画でも全体が深くなりますよね。
ナウシカ、最初に映画観ても良いんですかね。ツンデレのクシャナと参謀クロトワも出てるのかな?
原作の有名な映画って、原作が先か、映画が先か・・っていつも悩むんですよ。。映画の方が良かったためしはほとんどありませんが・・。

by ヴィトゲンシュタイン (2011-12-03 06:42) 

IZM

>脇役に味があると映画でも全体が深くなりますよね。
まったくその通りでございます。
クシャナとクロトワ、映画にももちろん登場しますが、映画化されているのは、7巻の漫画のうちの2巻の半ばまででございまして、そういう意味では漫画のほうが話がより長く複雑で、キャラクターもしっかり作ってあるので楽しめます。アニメは、アニメファンじゃない人にも分かりやすい話になって、よくまとまっていて、その意味で完成度は高いです。
多分アニメはいつでもTV放映されるでしょうから、漫画の方がお勧めです。
by IZM (2011-12-05 00:39) 

コメコン

盛り上がってますね^^
ナウシカは漫画だと、
トルメキアがドイツ軍 ドルクがソ連軍 って感じでも楽しめますね。
3巻でナウシカが騎兵に守られて疾走するシーンとか最高です。
by コメコン (2011-12-05 07:23) 

ヴィトゲンシュタイン

>多分アニメはいつでもTV放映されるでしょうから、漫画の方がお勧めです。
TV放映しないかと調べてみましたが、去年の暮れに放送してるんでしばらくなさそうですね。
ということで「ナウシカ」は漫画の方向で・・。
その代わり、ジブリでは今月、「天空の城ラピュタ」と「借りぐらしのアリエッティ」をやるようなので、ひょっとしたら観るかも知れません。。

by ヴィトゲンシュタイン (2011-12-05 12:13) 

ヴィトゲンシュタイン

お~、コメコンさんも「ナウシカ」お詳しいようですね。
>トルメキアがドイツ軍 ドルクがソ連軍 って感じでも楽しめますね。
なるほど・・。書かれた時期的にも「泥まみれの虎」の独ソ戦のような展開があってもおかしくないですね。
まぁ、しかし、「独破戦線」史上、最大のコメント欄の盛り上がりを見せているのが「まんが」・・というのも、ちょっと複雑・・。

by ヴィトゲンシュタイン (2011-12-05 12:26) 

ブルクハイト

池上遼一さん、亀ですが今では艦これをプレイされてるようで驚きです。自分が同じ年になったときに同じくらいの行動力があるかどうか...
by ブルクハイト (2017-02-22 21:49) 

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