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ティーガーの騎士 -ミヘル・ヴィットマン物語- [パンツァー]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

カール・コーラッツ著の「ティーガーの騎士」を再度読破しました。

先日の「東部戦線のSS機甲部隊」で、ヴィットマンのティーガー"S04"号の話が
出てきたこともあって、本書を久しぶりに読み返してみました。

1970年に発刊された本書の原題は「SS少尉 ミヒャエル・ヴィットマン」で、
著者のカール・コーラッツは「ヘルマン・ゲーリング戦車師団史」などで有名な
フランツ・クロヴスキーの別名のようです。

ティーガーの騎士.JPG

また、表紙の副題では「史上最大の戦車エース、ミヘル・ヴィットマン」となっていますが、
本文の副題は「ミヘル・ヴィットマン物語」となっており(珍しいですね・・)、
個人的にはこちらの方が本書の内容にピッタリだと思います。

1941年の対ソ戦開始において、ヴィットマンSS軍曹は、
ライプシュタンダルテの捜索大隊・III号突撃砲の車長として活躍し、
ゼップ・ディートリッヒから「一級鉄十字章」を受章するところから始まります。

young Wittmann.jpg

その後、士官学校を卒業し、新たに編成された
第13重戦車中隊にSS少尉として配属され、いきなり、
パウル・ハウサーの指揮するハリコフ奪回にティーガー戦車と共に参加します。

そして1943年のクルスク戦。ここでの戦車対戦車の壮絶な戦闘の模様は
大変な迫力があり、小説であった「クルスク大戦車戦」を彷彿とさせます。
それどころか似たシーンもあって、あっちはコレをパクッてるのかとも感じました。
特にヴィットマンのクルー達、操縦手、砲手、装填手、通信手の
死に物狂いの戦いは狭い戦車内の様子を良く描き出しています。

View of gunner on German tank.jpg

ここら辺り、登場人物も錚々たるメンバーで、大隊長のマルティン・グロスSS少佐と
マックス・ヴュンシェSS少佐、連隊長のシェーンベルガーSS中佐に
ヨッヘン・パイパーSS少佐も登場。
ライプシュタンダルテ以外にも第11戦車連隊を率いるオッペルン・ブロニコフスキー大佐が
部下のフランツ・ベーケ少佐に出撃命令を下していたり、
フォッケウルフ戦闘爆撃機で支援した、剣章を持つアルフレッド・ドルシェル少佐も
紹介されています。

alfred druschel.jpg

しかし最も良く登場するのは中隊長のクリングSS大尉と同僚のヴェンドルフSS少尉です。
彼らとのやり取りを通じて、ヴィットマンと中隊の戦術を紹介していますが、
ヴィットマンもヴェンドルフも戦死しているため、本書での2人の「貴様」的な会話の内容も
真実かどうかは疑問ですね。それでも本書は堅苦しい師団史ではないので、
こういうのもアリなんじゃないでしょうか。

Wendorff_Kling.JPG

1944年、クリングの後を継ぎ中隊長となったヴィットマンSS中尉は
チェルカッシィの包囲陣への救出作戦に参加します。
ここでは連隊長へ昇進したヴュンシェに代わり、大隊長として
ヘルベルト・クールマン(キュールマン)SS少佐が突然出てきました。
この人は「バルジの戦い」でパイパー戦闘団と同様にキュールマン戦闘団として
有名になり損ねた人物ですね。。

wittmann-Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit Eichenlaub und Schwertern.JPG

東部での戦いはこのようにして終り、新設の第101SS重戦車大隊の中隊長として
今や柏葉騎士十字章を持つヴィットマンは、ノルマンディでの最後の戦いに挑みます。
砲手として騎士十字章を受章したヴァルタザール"ヴァルディ"ヴォルと共に
ヴィレル・ボカージュ」で歴史的な戦闘を行った結果、
剣章を受章、そしてSS大尉へと昇進します。

wittmann and his crew shortly after recieving the knights cross after villers bocage.jpg

第12SSヒトラー・ユーゲント師団長のクルト・マイヤーの命令により、
サントーへ出撃するヴィットマン。
このシーンは"パンツァー"マイヤーの回想録からですが、
なにかわかっていてもジ~ン・・としますね。
本書の最初でもクルト・マイヤーの捜索大隊に配属されていたヴィットマンが
その最後も同様なのは運命的ですし、そのマイヤーの回想録を読んだ時にも
ヴィットマンの最後のことを良く書いてるなぁと思ったものです。
2人は将軍と大尉と階級こそ違うものの、歳も4つしか離れていない長い付き合いの
戦友だったということを改めて感じました。

Guderian_wittmann.JPG

「ヴィットマン―LSSAHのティーガー戦車長たち」とカブッたエピソードも多いですが
200ページちょっとの本書はヴィットマンの戦闘シーンを中心とし、
クリアーな写真も多くて非常に読みやすく、数時間で一気読みしてしまうようなもので、
戦車モノやヴィットマンをはじめて読まれる方にはちょうど良いんじゃないでしょうか。

ちなみに訳者あとがきでは「ミヒャエル」を「ミヘル」とした理由について述べられていて、
「何度か発音してみると、「ミヘル」に聞こえてくる」とのことのようです。
そういえば、自分は有名なサッカー・クラブ「バイエルン・ミュンヘン(Bayern München)」を
選手がドイツ語で話するのをTVで観ても「バィヤーン・ムンヒェン」としか聞こえません。。。



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ルーツイェ・マリア・ロンメル

ヴィトゲンシュタイン様お久しぶりです。ご無沙汰しています。ヴィト様のブログが終了してしまってとても寂しく悲しいです。その後、お元気でいらっしゃいますか?私事で恐縮ですが、昨年より、afvのプラモデルを作るようになりました。もちろんドイツ軍専門です。それもわが夫がかかわった戦いに使用された戦車や車両を制作していくつもりです。でも、戦車兵という方々にも非常に興味をもちまして、そういった方々の描かれた御本を読破していこうと思いました。そしてこのヴィト様のブログで紹介されている御本も早速手配しているところです。ヴィト様の記事を読んでとても
読んでみたいと思いました。オットーカリウスさんの回想録の記事も拝見いたしました。こちらも良い御本のようなのでたまらなく読みたくなり今上巻を読んでいる最中です。これからも、ヴィト様のブログを参考にさせていただいていろいろな勉強をしていきたいと思います。ヴィト様がいつの日にかまた、ブログを再開されますことを心より願っています。では、ごきげんよう。
by ルーツイェ・マリア・ロンメル (2015-01-20 17:45) 

ヴィトゲンシュタイン

ど~も、こんばんわ。
早々にメールでご挨拶いただき、ありがとうございました。
ココのメールは一方的なので、返信が出来ないのです。
もし返信が必要であればメアドをご記入くださいね。
ドイツ軍装甲車両プラの写真も見てみたいですし・・。

数日前、「独破リスト」をTOPページに変更したついでに、ボクの近況を書きました。 ↓ 時間があればページの下部をご覧ください。
http://ona.blog.so-net.ne.jp/2012-03-20

そして本書、ヴィットマンです。良いですねぇ。
日本では宮崎駿の「泥まみれの虎」のモデルということもあってか、カリウスの人気が高いですが、ボクは断然、ヴィットマン派です!
武装SSのなかでも一番好きですね。

by ヴィトゲンシュタイン (2015-01-20 20:07) 

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