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ナチス・ドイツ軍の内幕 [ドイツ陸軍]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

リデル・ハート著の「ナチス・ドイツ軍の内幕」を読破しました。

1973年発行の古い本ですが、原著は戦後間もない1948年の
「ドイツの将軍たちは語る」というもので、ルントシュテット元帥をはじめ、
ほとんどの将軍たちが収容所に拘束されている時に、リデル・ハートの
インタビューに答えた、ドイツの将軍の目から見た第2次大戦史とも言える一冊です。
なお、同著者の「ヒットラーと国防軍」はこの本の改題であるようです。

ドイツ軍の内幕.JPG

実は「ロンメル戦記」しかリデル・ハートを読んだことがなかったんですが、
非常に面白い本で、以前読んだ「運命の決断」のような感じもしますけど、
ただ単に一つひとつの戦役について振り返るだけではなく
第2次大戦全般における「ボヘミアの伍長」と揶揄されていたヒトラーが
「史上最高の司令官」となっていくなかで、彼らの立場や考え方を探っています。
そのためか、登場する将軍は若干カブってはいますが、まったく気になりませんでした。

von Rundstedt, von Fritsch and  von Blomberg.jpg

まずは第1次大戦後のドイツ軍から重要な将軍たちがヒトラーの台頭に合わせて紹介されます。
ゼークトから始まり、ブロムベルクとフリッチュ、ブラウヒッチュとハルダー
「日なたの軍人」ロンメル、「日かげの軍人」たちとして、ツァイツラーにグデーリアン
さらにマンシュタインクルーゲモーデル
〆には、本書の主役と言っても良いルントシュテットです。
ハートはルントシュテットの人間性も含め、とても評価していて
第1次大戦のヒンデンブルクとルーデンドルフを足したより素晴らしい軍人と大評価しています。

hindenburg_ludendorff_2.jpg

この前半部分、ボリームはないですが、非常に客観的にこれらの著名な将軍たちを分析していて
また、現在の一般的な評価と相違ないことに驚き、かつ楽しめました。
まぁ、現在と相違ないというよりも、彼らの評価はこの本やハートによって
ある程度確立したのかも知れません。

Generalfeldmarschall Gerd von Rundstedt.jpg

中盤からはポーランド侵攻からアルデンヌ攻勢までを数多くの将軍たちが振り返ります。
特にダンケルクでの停止については、ルントシュテット、参謀のブルーメントリット、
さらにクライストがそのときの状況を語り、結論としては、
「ヒトラーが英国軍を救いたかった」として、その後に和平に持ち込む方向は、
ルントシュテットにしても「最善である」と思ったそうです。

北アフリカと地中海での戦いについて語るのは、エル・アラメインで捕虜となった
リッター・フォン・トーマとシュトゥーデントです。
ロンメルの戦いざまも楽しめますが、クレタ島の戦いを振り返るシュトゥーデントの話は
とても参考なりました。

Ritter von Thoma.jpg

東部戦線もフランス戦役のメンバーが主役です。しかし、1943年以後、
劣勢になってくるとハインリーチが登場し、防御戦の真髄を語ります。
一度も負けたことがないと自負する、この防御戦の達人は、
「1対18」の劣勢でも撃退したという話もしてくれます。
スターリングラード以降でもドイツ軍に勝機はあったか?の問いに
「柔軟な戦いが許されていればあった」と答えています。

G.Heinrici.jpg

7月20日事件は当時、西方司令部でクルーゲの参謀であったブルーメントリットが
非常に生々しく、自身もいつ何時ゲシュタポに捕えられるかという恐怖の時間を
詳細に解説します。
特にパリのシュテルプナーゲルとSSの一件については、
現場に居合わせた当人によるものなので、興味があっただけに勉強になりました。

Hasso_von_Manteuffel5.jpg

アルデンヌはフォン・マントイフェルです。
彼は若く斬新なアイデアを持つ将軍としてヒトラーから高い評価を得ていたそうで、
ある意味、ロンメル的なお気に入りだったように感じました。

Liddell Hart.jpg

今回、リデル・ハートものを読んでみて、とても気に入りました。
なんというか、敵味方関係なく戦いについて冷静かつ客観的に書かれていて、
特に英国人である彼はドイツ軍内部で起こっていたことに興味津々です。
そろそろ「第二次世界大戦」を購入しようかと思っています。







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コメント 2

コメコン

おかげさまで「ヒットラーと国防軍」の方を入手できました。
リデル・ハートを読むのはこれが初めてでしたが
その風貌通り、ちょっとお硬い文体ですね。
フォン・メレンティンの「ドイツ戦車軍団全史」にもありましたが、
赤軍兵の特徴について語られている部分が特に印象に残りました。
大好きなハインリーチが出てくるのも良かったです。
楽しめました。ありがとうございました。
by コメコン (2010-03-13 16:34) 

ヴィトゲンシュタイン

ど~も。こんばんわ。

コメントありがとうございます。
古い本ということもあって、訳の問題もあるとは思いますが、確かに学者風の文章かも知れませんね。
それにしても、ハインリーチがお好きとは実にシブイ・・ですね。。。



by ヴィトゲンシュタイン (2010-03-13 19:35) 

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