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ワイルド・ブルー [USA]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

スティーヴン・E.アンブローズ著の「ワイルド・ブルー 」を読破しました。

先日「空対空爆撃戦隊」を読破して気になっていた連合軍爆撃機ものです。
著者はあの戦争TVシリーズ「バンド・オブ・ブラザース」の原作者で、
長年の友人であり、大統領選挙にも立候補したことのあるジョージ・マクガヴァンを中心にした
アメリカ陸軍第8航空軍と第15航空軍の爆撃機クルーたちの物語です。

ワイルドブルー.JPG

開戦当時、アメリカの陸軍航空部隊は全てにおいて他国に劣っていましたが、
大西洋単独無着陸飛行のチャールズ・リンドバーグに憧れていた少年達が
我も我もとパイロットを目指して志願していたそうです。

陸軍第8航空軍にはジェームズスチュアートやクラーク・ゲーブルという名優の名前も・・。
特にジェームズ・スチュアートは腕の良い爆撃機操縦士だったそうで、
そういえば「翼よ!あれが巴里の灯だ」でリンドバーグを演じたのも彼でしたね。

spirit_of_st_louis.jpg

国内での訓練は事故の相次ぐ厳しいもので、特にB-24リベレーターという代物は
操縦が難しく、操縦士の体力もかなり必要だったそうで、
着陸後は消耗し切って操縦席から1人で出られない者も・・。
この訓練中は、ダンナが墜落事故で死亡した報告を
基地に住む奥さんにするシーンが出てきます。
思いっきり「ライトスタッフ」ばりの展開ですね。
暫くあのテーマ曲が頭のなかを流れてました。。



b24-liberator.jpg

当初は爆撃任務は「25回」というものでしたが、
ルーマニアのプロイェシュティ油田への再三の攻撃などで大損害を受けたこともあり、
この任務の回数は主人公が搭乗する1944年には「35回」へ引き上げられます。

B-24D's fly over Polesti during.jpg

対空砲火は「地獄でもこれほど酷くはないのでは・・」と語られるほどのもので
何度か登場するこの対空砲火の真っ只中に突入する場面や
あまりの凄まじさに諦めるといったこともあり、
密集の編隊飛行の難しさは、投下した爆弾が誤って
真下の仲間のB-24に直撃したという話も紹介されています。

anti-aircraft fire Bomber.jpg

パイロットに対してロマンチックな感情を抱いているゲーリングは、
撃墜された捕虜をそれなりに扱い、特に下士官以上の待遇はよかったそうです。
これを知っていた連合軍は乗組員の階級を「軍曹」以上にしていました。

B24 Liberator2.jpg

目標に達せずに残った爆弾はアドリア海へ投棄して、
イタリアの基地へ着陸するルールも引っ掛かった爆弾をなんとか切り離した際、
オーストリアの民家を直撃してしまったことを
主人公のマクガヴァンは悔やみ続けます。
昼間の精密爆撃とはいえ、当然、目標に百発百中などということはないと
知っていた彼は、少なくともヒトラーの協力者を殺しているのだと
言い聞かせていたそうです。

George McGovern1.JPG

昼間の精密爆撃にこだわるアメリカと、
それを無謀な行為と考え夜間爆撃を実行に移す英国。
最終的な損害率といった比較はありませんが、この本を読む限り、
ハンブルクやケルン、ドレスデンといった連合軍の爆撃によって
壊滅するほどの被害を受けた都市の名前は一切出てきません。
その意味では、この本に登場するクルーは無差別テロ爆撃には関与していないという
印象を(というよりも前提条件)受けてしまいます。

dresden_1945.jpg

いつでもハリウッド映画になりそうな面白い一冊でした。
しかし、個人的には都市に対する戦略爆撃を
爆撃機クルーたちがどのように考えていたのか・・が
最後まで知ることが出来なかったのが残念です。



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